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ツンデレラ⑥

 後孔に突き立てられたリカちゃんの大きなものは、簡単にはイッてくれない。激しく揺さぶられ、これでもかと抜き差しされ、奥の奥の方をこじ開けてからじゃないと満足してくれない。  日頃から執拗に求めてくるタイプではあるけれど、特に今回はそれが酷いようにも感じる。 「もう、無理っ……リカちゃん無理。もう出ない、からっ」 「またまた。お前なら出さなくてもイケるだろ?」 「やだ!あれはいやだっ!!変になる……変になっちゃう」  何も出さずに達することを俺に教え込んだのはリカちゃんだ。苦しくて苦しくて、でも出す瞬間は頭がおかしくなるぐらい気持ち良い。あの絶頂を知ってから、俺はあれが怖くて仕方ない。  自分が自分でなくなる瞬間。もう何もかもがどうでもよくなって、イクことしか考えられなくなる。一瞬の気持ち良さと、そうなってしまった自分への情けなさ。それが未だに受け入れられずにいる。  なのに、いつもよりも意地悪に磨きがかかったリカちゃんは許してくれない。 「このまま変になって、一生ここで俺に飼われてれば良いのに。もう俺以外の誰にも会わず、誰とも口をきかなければいい」  低い声のささやきと共に打ち付けられる度、嫌でも嬌声はあがるし頭がチカチカする。  このままじゃリカちゃんの思う通りになるってわかっていて、それでも続きが欲しくて手を伸ばして求めてしまう。  あの怖くて、けれど悦すぎる快感を全身が欲していた。 「…っは、このまま出す」  強く腕を引かれ、上半身がのけ反って。俺を後ろから羽交い絞めたリカちゃんが、押し付けた腰を大きくグラインドさせる。最後の我慢を崩してしまう、強い強い刺激。  そんなの、耐えられるわけがない。 「リカちゃんっ、あぁっ……やだ、来る、いっ――あああっ」  絶頂を迎えた後の虚ろな視界。そこに唯一見える意地悪な継母が笑って言った。 「絶対に逃したりしないから」  激しく抱かれた身体じゃ、頷くことも首を振ることも許されない。  もし少しでも動けていたら……俺はどう反応しただろう。考えても無駄なことをぼんやりと思いながら、重たい瞼をそっと閉じた。  

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