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2. Present for Me 3

敏感なそこに絡まる粘膜の感触が気持ちいい。頭に手を置いてくしゃりと髪を掻くように撫でると、七瀬は急に口から俺のものをポロリとこぼして、勃ち上がった半身を至近距離でまじまじと見つめだした。 「あ、カイくんのおっきい……すごく感じる」 わざと濡れた音を立てるように片手で扱きながら、恍惚とした顔で筋の浮き立ったそれに息を吹きかけてくる。焦らすようなその行為に、ゾクゾクと背筋を何かが這い上がっていく。 ああ、駄目だ。ムラムラしてるのは七瀬じゃなくて、俺の方かもしれない。 不意にカチャカチャと金属の擦れる音がして、視線を下げれば七瀬が神懸かり的な早さで履いているジーパンをずらしているのが見えた。 俺のものを片手でゆるゆると扱きながら、もう片方の手を下へと伸ばしていく。 「……あ、んぁっ」 上擦った声をあげながら七瀬が後ろ手で自分のそこを解していく姿に、俺は呆然と見入ってしまう。 「……あ、あ、カイくん、ダメぇ……ッ」 「俺、何もしてないんだけど」 「うん。だって、妄想だけでここ、ぐちゃぐちゃ……」 とんでもなく変態なことを口走りながら、七瀬は自分の中にうずめた指を少しずつ出し挿れしていく。それを見てるだけで、もう手に負えないぐらい昂ぶった俺のものが、ずくんと震えた。 アイドルも裸足で逃げ出すぐらいかわいい顔を紅潮させて、泣きそうに瞳を揺らしながら、七瀬は濡れた唇を開く。 「ここにカイくんのおっきいの、ください」 こんな言葉に欲情するなんて、全くどうかしてる。 「──ひゃあっ」 あっさりと欲望に負けた俺は立ち上がって七瀬を抱き上げ、ベッドに押し倒した。馬乗りになって中途半端にずり下がったジーパンを下着ごと引き抜けば、見事に勃ち上がったそれが解放されてふるふると揺れる。 「あ、カイくん、待って」 クリクリした目をしばたたかせて身体を起こした七瀬は、着ていたTシャツをするりと脱いで床に落とす。やや小柄でしなやかな肢体が露わになって、白い肌に目を奪われた途端俺は伸びてきた手に囚われていた。 服の裾を遠慮がちに引きながら、七瀬は首を傾げて上目遣いに俺を見つめる。切なげなその顔に、なぜか心臓が大きな音を立てた。 「カイくんも脱いで。カイくんの身体、ペロペロしてハァハァしたいっ」 かわいいな、と一瞬でも思ってしまった俺がバカだった。七瀬はやっぱり七瀬だ。 「断る」 「ええっ。俺、誕生日なのに!」 だから、誕生日は関係ないだろ。どれだけごり押しするんだと呆れるが、へらりと笑う無邪気な顔に何も言えなくなってしまう。

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