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2. Present for Me 5

七瀬はぬるぬると指先を滑らせて、俺の昂ぶりにそれをしっかりと塗り込み、掌に包み込んで緩く扱いていく。与えられる刺激に意志とは関係なくビクビクと動くそれを見て、七瀬は満足げに微笑んだ。 「カイくんのおちんちんと俺の精子のコラボ、興奮する……!」 安定の変態ぶりを見せつけながら、七瀬はそこをしっかりと握りしめたまま身体を起こして俺を跨いだ。仰向けに寝転ぶ俺を、腰を浮かせた状態でうっとりと見下ろす。 「カイくん、大好き」 あてがわれたその部分は、七瀬の放った白濁のぬめりで難なく俺を受け入れていく。ゆっくりと焦らすように根元まで呑み込んでから結合部に視線を這わせて、七瀬は赤く熟れた唇を開いた。 「は……あっ、ん、おっきいよう。も、イきそう……」 さっきイったばかりなのに眉根を寄せてそんなことを言う。先端にあたる奥は確かにもう蕩け切っていて、いつ達してもおかしくない状態だった。 俺のをしっかりと咥え込んだままじっと動かずに、七瀬は浅い呼吸を繰り返す。そうやって我慢しているところを見るとなぜだか苛めたくなってしまう。 「ほら、七瀬」 「あッ、あ! ダメ……ッ」 両手で腰を抱えて二度、三度と突き上げただけで、甲高い声をあげて七瀬は果ててしまった。持っていかれそうな締めつけをどうにかやり過ごしてから、ゆさゆさと軽く揺すってやる。 「ああ、んっ、カイくん、カイくん……ッ」 トロンとした瞳で両腕を伸ばしてくる七瀬に仕方なく応えてやる。起き上がって軽く抱きしめるとぎゅうと縋りついてきた。合わさる肌は妙に熱くて艶めかしく濡れている。 そうか、七瀬って俺より誕生日が早いんだな。 ふとそんなことに気づいて、何となく複雑な気分だ。 「カイくん、好き、好き」 ベッドの軋む音に混じって、泡立つような音が聞こえる。繋がる部分は擦れる度に溶けて、訳がわからなくなりそうなほど熱を高めていく。耳元で切羽詰った喘ぎ声をこぼしながら、七瀬は身体を強張らせて一層強くしがみついてきた。 「──ああぁ、イく、イく……ッ」 七瀬が絶頂まで駆け上がるのを追いかけるように激しく律動を繰り返せば、俺を包み込む中がどろりと溶けながら締めつけてきた。腰を押しつけて溜め込んでいた熱を最奥に放っていく。 余韻を持て余しながらくたりと弛緩した身体を抱きしめると、七瀬は腕の中で小さく身を捩らせて掠れた声を出した。 「あ、奥、熱いよう……」

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