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ユーザー設定!
『コノ、アンドロイドは家庭用アンドロイドSCN10023型、デス。防水加工ヲ……』
『テト』の言うとおり、一定の数字を音声入力すると、テトの口から女性のアナウンスで説明が流れた。
うん。
確かに『家庭用』アンドロイドであることは確からしい。
『瞼ヲ押シ上ゲ、オハヨウト言ウコトデ起動シマス。ソノ際、虹彩と音声カラユーザーヲ認識シマス……』
なるほど、虹彩と声紋で俺がユーザーだって設定されたわけね。
って、俺起動の手順踏んでないよね?
なにこれ、コワっほんと、返品していいかしら?
キュィィィィィン……。
説明の一切を終えたテトの眼孔レンズが収縮して、再び開く。
「マスター!使い方、わかりましたか?!ほわっ!!」
自分の口から流れた言葉にテトが驚いて目を丸くした。
あーもー、そんなのも逐一可愛いのは仕様だなそう言う仕様なんだな。
「言語設定もついでにやったから話しやすいだろ」
まぁ、そもそも俺、理系男子だしね。機械の扱いには慣れてるんだよね……。
「すてき!!マスター!!素敵ですね!!」
うん、喜んでもらえて光栄なんだけど、なんだろう、めちゃくちゃかわいい全裸男の子に抱きつかれるってなんか、自分の正気を疑う……。
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