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美容室によってシャンプーの仕方も一つずつ違うわけで…
この、新人に教えるのが一番面倒なんだよな。
女の子ならまだしもなんで野郎なんだよ。
俺はケッと心の中でやさぐれながら白石に一つずつ叩き込んで行く。
『シャンプーはこう、マッサージはこう、で、使い終わったタオルはここで、溜まってきたらここで洗濯してここに干す!!と。』
『はい。』
『もう覚えた?』
『なんとか…』
ほんとかよ…なんて疑いながらも何度も説明するのは面倒なのでプレッシャーをかけて行く。
『じゃぁ今日はここまで。もうすぐ開店だからよろしく。』
『ありがとうございました。』
丁寧に礼をしてさっき教えたことを動作も交えて復習していく白石を見る。
案外真面目なんだな…
そう思った。
見た目は今風の青年?って感じだけど、しっかりしているというか…
あっ…俺がチャラいだけか?
普通20代後半とかになるとあぁいう風にならないとダメなのかな?
女を取っ替え引っ替えして遊んでる場合じゃねぇな…なんて焦りさえ出てくる。
『では、ミーティング始めます!!』
店長がそう叫ぶので、俺たちはホールへと急いだ。
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