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『あっ…ん…ハァ…』
パンパンと俺の肌と女の肌がぶつかる音と、女の馬鹿でかい喘ぎ声が部屋に響く。
こいつうるせぇ。
そう思いながらも俺の体は素直で、襲ってくる快感に白濁をぶちまけた。
『やっぱ啓太最高。』
『そう?そりゃどうも。』
そう言いながらベッドに横になる。
やっぱなんかムシャクシャする。
何人の女と何回寝てもスッキリしない。
アイツ誰だっけ?
高校時代のあの一回の行為が頭の中を回る。
なんで顔出てこねぇんだよ。
って、顔出てきたところで俺はどうしたいの?って感じだよな…
なに?見つけ出して告白でもする気?ってな。
いや、本気でそうするかもしれない。
あの当時、俺は本気で人を好きになったことなんてなくて、心は上の空のまま女と何度も寝た。
好きだと言われても全然俺の心には響かなくて…
なんであの時アイツの転校先とか引越し先の住所聞いとかなかったかな。
高校生の俺に殺意さえ湧く。
まぁあの時は俺がこんなに本気になっているなんて気づかなかったし、仕方が無かったのかもしれない。
はぁ…
隣で寝始めた女を見ながら溜息をついた。
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