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『平岡、今度の金曜日の夜面接なんだけどいける?』 『あぁ、大丈夫ですよ。』 『よかった。じゃぁ頼むな。』 そう言われスケジュールに書き込む。 久々の面接になぜだかコチラが緊張する。 それもそのはずで、使えねぇやつを雇うと給料の無駄だと思うからだ。 使えねぇから辞めろなんて言えるわけもなく、無駄な給料をずっと払って行くことになる。 そんなバカなことはごめんだ。 『面接の前に履歴書に目通しとくか。』 郵送で届いて、すでにファイリングされていた履歴書に目を通す。 『専門学校出たてじゃねぇか。使えるかな?』 そんなことを一人で言いながらなんとなくその履歴書をめくった。 『おっ、白石だ。』 そこには白石の履歴書もファイリングされており、面接に立ち会わなかった俺は初めて見る白石の履歴書に目を通す。 あれだけできるやつだからな、有名な専門学校出てるのかも…と思いながら学歴を見る。 『嘘だろ…?』 そこには見覚えのある学校名が書いてあった。

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