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『ーー高校って…俺と一緒の高校じゃねぇか。ってか、途中で転校…』 頭のどこかにあった記憶が急に引っ張り出された。 白石…陸。 陸!!! アイツだ!!! 一気に蘇る記憶。 告白されたあの日。 相合傘で帰って… 二人が結ばれた時のこと。 この前白石の荒れた手を見ようと手を掴んだ際に焦って手を引っ込めた動作を思い出した。 それと同時に見た真っ赤な顔。 間違いない。 そう思うのに事実を認められない俺がいる。 こんな偶然ってあるのか? 確かにアイツに会えるかもしれないと美容師になったわけだが、こんなドラマみたいな展開聞いたことがない。 アイツと証明できるもの… あっ… 初めてヤッた時に気付いたんだが、左胸と右足の付け根にあった小さなホクロ。 なぜだかそれだけは鮮明に覚えていて忘れられない。 でもそれ見せてってただの変態だよな? そもそもアイツはなぜ俺に声をかけてこないのか? アイツはなんだか背も伸びて雰囲気も変わっているが、俺なんか昔から全然変わってないと思うんだけど… やっぱ人違いなのかな? ところで俺はアイツに会って何がしたいのか… 告白? 付き合うとか? わかんねぇ。 でも心のどこかにあるモヤモヤはきっとアイツとちゃんと話せばスッキリすると思うんだ。

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