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ホールに戻りフロントから白石を見る。
さっきあんなことをしてしまったからか、すごく気まずくて仕方が無い。
そう思っていたら鏡越しに目が合ってしまった。
向こうも気まずいようでお互いに目を逸らす。
なんだかな…
自分の取った行動を後悔した。
だってあんなことしなければ、このまま職場のいい先輩後輩の仲でいられたかもしれないのに…
俺は本当アホだ。
つくづくアホ。
そう思う。
なんともいたたまれない空気のまま一日が終わろうとしていた。
『えっ!?今日ですか?』
『うん。悪いんだけどお願いできないか?』
『うーん…』
急に言われた協会のミーティング。
なんでも店長は外せない用があるらしい。
うちのサロンは美容室の協会に入っているためこういうミーティングがちょくちょくあるわけで…
『でな、もう一人連れて行かなきゃなんねぇんだけど…』
『えぇっ!?今から行ける子探すんすか!?』
『だな。』
ロッカールームでみんな帰り支度をしているところだった。
出てくる一人一人に声をかける。
今日はデートだの、友達との飲み会だの色々な言い訳でみんなが帰って行く。
はぁ…俺も帰りてぇ。
最後に出てきたのは白石。
俺はなぜか声をかけれず立ち尽くす。
『白石、今日平岡と協会のミーティング行ってくれないか?礼は弾む。頼む!!!』
最後の一人だということで、一向に声をかけない俺を見兼ねて店長が慌てて声をかけた。
『今日ですか…』
『なんか予定ある?』
『…ないですけど…。』
『よかったぁ。じゃぁ頼むわ!!お先!!』
白石の返事に安心したのか帰って行く店長。
残された俺たち二人は当然のごとく無言を貫く。
よりによってなんで白石なんだよ…
またしてもいたたまれない空気のままミーティングが行われる場所へと急いだ。
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