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『カンパーイ!!!』 ヘアショー終わりの打ち上げ、主役は俺と白石だ。 白石のグラスには半分のビール。 自分で言うのもなんだけど、俺優しいよな…なんて、自分に酔いしれる。 『白石、焼酎でいい?』 そう聞くと白石は頷いた。 俺は白石のことなんでも知ってますー。 的な自分の行動に笑える。 何を知ってんだよ。って。 でもそうやって俺一人で満足してるんだからいいじゃないか。 誰にも迷惑かけてねぇし。 相変わらず店のみんなはよく飲む。 そして白石も… 今日も少し飲み過ぎた白石を介抱したい。 なんて、変態なことを考えながら俺も酒を進める。 『白石君の彼女ってどんな子?』 一人の女性スタッフが聞く。 あー、その質問あんま聞きたくねぇんだけど…なんて思いながらも耳を傾ける。 『どんなって、普通?』 『普通?何それ?』 『特徴ないし。』 いや、おい待て。 俺には、綺麗で清楚で優しくて… とか言ってたじゃねぇか。 『何それー?ほんとに彼女のこと好きなんだよね?』 『どうだろ?』 どうだろ? おい、酔ってんのか? 周りのみんなは白石の言葉がなんだか面白かったのか爆笑している。 いやいや、全然面白くねぇし。 なに? 嫌々結婚すんの? だったら俺に脈ある?なんて… ねぇよ。 それは絶対ねぇ。 きっと恥ずかしさのあまり、そんな言葉が出たってところだろう。 スタッフのみんなもきっとそう思ってる。 俺だけが本気にするとバカを見る。 考えんのよそ… 俺は目の前のグラスの酒を一気に飲み干した。

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