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高鳴る鼓動を抑えながら陸のタキシードの上着を脱がせる。
スルッとネクタイを引き抜いて、ワイシャツのボタンを一つずつ丁寧に外す。
なぜだか緊張で手が震えて、上手く外せない。
童貞かよ…
陸とこんなこと…
そう思うだけでドキドキした。
俺にボタンを外されながら、ただジッとしている陸もどこか震えているようだった。
『怖い…?』
『いや…なんだかドキドキして…』
『俺も。』
二人で笑い合い、陸のワイシャツを左右に開く。
左胸の小さなホクロにそっと触れると陸の体がビクッと飛び上がった。
立っている陸の前に跪き、左胸の小さなホクロにキスをして舌を這わせた。
『ん…ふぁ……』
ビクビクと反応する陸に嬉しくなり、右胸の突起を摘みながら、左胸の突起を口に含んだ。
『あ…せんぱ…』
見上げると今にも泣き出しそうな陸の顔。
その顔は、当時初めて体を結んだ時の顔そのもので、俺はなんだか懐かしくて嬉しくなった。
『陸…』
名前を呼び、下から啄ばむように唇を奪うと、ベッドへと手を引き押し倒した。
俺もスーツの上着とワイシャツを脱ぎ陸に覆い被さると、二人のドキドキとした鼓動が直接重なる。
『うわ…すっげぇドキドキ言ってる。』
『先輩もですよ。』
クスクスと笑い合い唇を重ねると、俺は陸の唇を割って、舌を侵入させた。
それに応えるかのようにすぐに絡みついてくる舌は、温かくてトロトロしていて…いやらしい。
『んっ…ふ…ぅ…』
キスの間に漏れる声が俺を刺激する。
下半身は熱くなり、今にも布を破いて飛び出してしまいそうだ。
ふと目をやると、陸のモノも布を持ち上げている。
ベルトとボタンを外しチャックを下ろすと、ズボンと下着を一気に脱がせた。
『あっ…』
『なに?』
『恥ずかしい…』
『今からもっと恥ずかしいことすんのに。』
俺は陸の熱く猛ったモノを口に含もうとしたが、右の腿の付け根にある小さなホクロに気付き、それに舌を這わせる。
『ん…』
ほんとに陸なんだ…
陸の目印二つを見つけて嬉しくなったと同時に、俺だけの陸だと優越感に浸る。
『せんぱ…い…』
『ん?』
『も…そろそろ…』
嬉しくてそこばかり舐めていたせいで、陸は結構限界に近付いていたようだった。
『悪い…。なぁ、触ってほしいの?それとも舐めてほしいの?』
『なんでそんなこと…』
今にも泣き出しそうな顔で言う陸が可愛い。
当時も同じ質問をして、今と同じような顔をしてたっけ。
懐かしいな…
『どっち?』
『先輩は…何年経っても意地悪なんですね。』
どこか嬉しそうに陸が言う。
『なに?お前この質問覚えてたの?』
『…忘れられるわけないじゃないですか……先輩…舐めて…』
伸ばされた陸の手の甲にキスをして、その手の指に自分の指を絡めながら、陸の熱く猛ったモノを口に含んだ。
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