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第4話 星の彷徨 -4-
―……月が消えた新月の夜に太陽光の反射で煌く僅かな星明りを頼りに、俺はウサ耳が生えて熱く火照った身体に大き目のフード付きマントを頭から被り、舗装された道では無く森の獣道を歩いて教会脇のとある住居の戸を叩き、小さく声を出して中の人物に呼び掛けた。
「神父様……神父様……」
「来たか、ステア」
俺の呼びかけに内側から神父様が直ぐに戸を開き、俺の手を取って室内に招き入れてくれた。
そして戸に鍵を掛けると、俺のフードを取り、ピョコピョコヒクヒクと動く白い兎の耳を微笑みと共に見下ろしてきた。
「呪いと月の影響で可愛いウサギの耳が生えたんだな?」
「かわッ……!? ぇ、えと……はい、兎の耳が生えました……」
「急いできたのか? 顔が紅い」
「い、急いで……来ましたけど、……それは……俺……早く……神父様と一つに……なりたくて……」
「そうかそうか。ウサ耳より可愛い理由だな、ステア」
「~~~~ッ……!」
俺は神父様の声色と微笑む表情に急に恥ずかしくなり、わざと性急に事に及ぼうと口を開いた。
「早く……このプラグで解してない……俺のアナルで、神父様の咥えたいんです。神父様…………下さい……俺に、入れて下さい……」
そう。今日は……プラグで慣らして来て無い……。
「熱烈だな、ステア。嬉しいよ。でも……指での慣らしはしような、ステア?」
「は、はい……! 神父様!」
そして神父様はの手を引いて寝室に入り、お互いの服を脱ぎ去ると神父様は後ろから抱きすくめて来た。
「あうう……ウサ耳、はむはむしないで下さい~……。ん……。ん!? んぅ、うッ! うぁ! ッく……!」
「…………ステア…………、慣らしの一本目、だ」
―……つぷぷ…………
「ぁ、ひゃ、ひゃぅ……! ひゃぃッ……!!」
「……具合を見て、指を増やしていくからな?」
「…………は、はい……! ん、んん……ッ」
聖水のローションを垂らし、アナルを穿る神父様の指の動きを感じて、俺の淫乱な兎ペニスは早くも完勃起だ。更に勝手にペチペチと腹を打ち、歓喜の動きを見せている。
そして神父様は俺のアナルを穿り慣らしながら、兎の耳を甘噛みしてきて、俺はこの間、喘ぐ言葉しか出せなかった。
俺からトロトロと溢れている兎カウパーを上手く使い、神父様は最終的に指四本で俺のアナルを穿り慣らし拡張しだした。
そしていつの間にかウサ耳を甘く噛む行為から、神父様はウサ耳の中を舌で蹂躙し始めて……。俺のウサ耳は神父様の舌が奏でてくる、"ぴちゅぴちゅ……"とした唾液の水音しか拾わなくなっていた。
「神父さまぁ……! 神父様……ッ……、俺の、蕩けた淫乱アナルでたくさん気持ち良くなってくら……さぁい……!」
「ステア……入れるぞ」
―にゅぷ……ぷ、にゅぐぐぐぐぐ……ぐ……!
「んッ……んん! んはぁ! はぅ……うううッ……くッ……は、はぁ、はぁ、はぁ……」
それから神父様は俺の具合を見ながら、後方からゆっくりと……俺の中にペニスを埋めてきてくれて……。
俺の中をゾリッゾリッと進んでくる神父様のペニス……。神父様の熱をじんわりと内部から感じていると、神父様は「動くぞ」と言う言葉と共に、今度は激しく俺の中を掻き乱し始めた。
―ずちゅ! ずちゅ! ずちゅん! ずちゅ、ちゅ! ……ちゅん! ずちゅ……! ずちゅ……ん!! ずちゅ……!! ずちゅ……! ずちゅ……!!!………………
………………コレッ! ……気持ち良くて、……力が……。…………身体を支えられなくなる……!
そして俺は前に倒れた事により、俺は神父様の枕に思いっきり顔を埋めた。
し、神父さまの……におぃ……たくさん嗅ぎながら、アナルをメチャクチャ犯されてる……!
「ぁ、あ! あ! ッ……あぅ! ン、ンンッ! ん! ぁぅ……ン、んんッ! はぁ……す―――……。ん、んは! んぁあ! あ!! ぁ、う、うぅ………………す―――……、す―――……。……ひ、ひぅ! う……!! ぅぁッ! あぁあッ!!」
枕から神父様の匂いを補給しながら、俺は無意識に尻をより高く上げた。
「ステア……こんなに自ら尻を上げて……。なら、深くやろうな……!!」
―……ばちゅん! ばちゅん! ばちゅん! ばちゅん! ばちゅん! ばちゅん!……
「……くひぃ!?」
より深くゾリゾリズプズプと挿入され、引き抜かれるペニスに、俺は目の中に色取り取りな星が盛大に飛んだ。
「んんッ! ぉ、奥ッ……奥まで、ズンズン……って来てます……。ぁ、あ、ああッ……! きもちイイよぉ! イイよぉ……!」
「ステア、ステア……ッ! イイ、のか……!」
「イイでしゅ…………ぅ……ううううッ!!」
俺は段々と意識が霞がかって呂律がおかしくなりながら、必死に神父様の言葉に答えた。
神父様は俺の言葉を受けて俺の腰を掴み、更に強く穿ち始めた。奥までゾリゾリと俺を追い詰め、苦しいくらいの快感を生んで後退し、再び俺の中を追い詰めてくる神父様に俺は悦びにガクガクと震えながら啼きまくった。
そして俺は神父様の変化に更に嬌声を上げて、中出しを強請っていた。
「し、神父さ、ま、のが……俺の中でおっきくなってきたよぉ……! で、出そう……なんですよね? ね? ……な、なら……淫乱兎な俺の中に出して、神父様……!! 出してぇ……ぇ……全部出してぇ……、しんぷさまぁ……」
「…………くッ……! ステア……出るッ……! …………お前の、中に……出すから……な……!」
「はい……! …………ぁ、あ、ああッ! ……し、しんぷさまの……どぷどぷッて……俺の中に流れてきてる……!! んぁ……おッ……! お! ぉ! ……んんッ!?」
深い位置に叩きつける様な射精をされて、俺の身体はピンと爪先まで伸び、ビクンビクンと歓喜の痙攣をした。
「…………俺……! 神父様の熱いせーしでまたポコ腹……に……うれし……ッ……!」
「く……ぐッ……! ステア……!」
そして神父様の熱い精液が俺に注入されてる傍から、俺の腹は膨れて行く。
朝まで……数時間で元通りになる、刹那的なポコ腹に俺はいつも不思議な満足感を得るのだ……。
しかし、呪われてながら変に心と身体が満たされた日々の中で、原因が原因だけにコレも着実に俺の中で育っていたんだ……。
「―……どうして……発情の夜は昨日で終わったのに、ウサギの耳が消えてない……!?」
一人暮らしをしている家の洗面所で俺は、自分の姿に衝撃を受けて叫んだ。
そして俺のこの疑問に、普通なら答える相手はここには居ないのだが……
『……魔物としてヒトの精を吸収シテ、ヤット我と同じニ変化シテキタカ』
「…………お前……セレニ・ダシュプール!?」
あの時、仕留められなかった奴……!
『そうだ。あの時の我だ。身体も回復したンでナ……今日はお前の経過を見に来てやったヨ』
「……は?」
現れたのは、確かに俺の力が及ばなくて仕留めそこなった奴だ。左耳が半分無いので分かる。
『我は、身体を回復させている間ニ、お前は特別に同族化シテやろうカと考えたンダ。だから人間のあの神父と沢山シて、早く、ハヤク、"兎月族"にナレ。
…………ソシテ我の自慢の耳に傷を付けたお前のウサギの姿が愛らしけレバ、腹を満たす"餌"としてデハナク、心を満たす"番"として我の下に迎えてやろうカ? ……ククク……クク……』
「……!!!?」
そんな言葉と共にアルビノの兎顔のセレニ・ダシュプールは俺の左頬を一舐めし、妖しく輝く赤い瞳を針の三日月の様な弧にすると、彼は指先一つで洗面所の壁にある小さな窓を開けて風の様に消えた……。
そして俺は開かれた窓もそのままに、外見は凪いだ湖面の様に放心し、内心は時化の海面の様な嵐が訪れていた。
そんなそんなそんなそんなそんなそんなそんなそんなそんなそんなそんなそんなそんなそんな……
―……バカな……!?
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