9 / 15

第9話 太陽の包容 -1-

結局あれからセレニ・ダシュプールに散々"好きに"される日々が続き、俺の頭から兎の耳は根付き……本当に消えなくなってしまった……。 そしてそんな中……俺は意識的に自宅の寝室を避ける様になった。あの時の記憶を恐れてる自分がいるからだ。 俺が嫌がっても、奴の魔力で抉じ開けられた身体……。離れた意識で見つめる俺に、奴と繋がる事に善がり狂う俺。 決定打はここだ。ここなんだ。 しかし……セレニ・ダシュプールは神出鬼没に俺を犯しに現れ、奴の魔眼が効き易い俺を簡単に服従させて乱暴に……時には優しげに俺を甚振ってくるのだ。 そして俺はその間、奴の行為を…………喜んで受け入れ、強請り、乞うのだ。 奴の精が欲しくて堪らないと、蕩けた顔、声、身体で……全てで強請る様に俺は……俺は……俺……は…… 闇の中で神様に祈りを捧げ、同時に神父様に…………許しを……請うのだ……。 ―……そして…………時間は平等に……………………残酷だ。 「………………」 ……これ以上、神父様を……巻き込んじゃいけない……。俺は本当の兎に……なり……そうだ……。 俺は洗面所に備え付けてある鏡に、人としての耳が無くなり、その代わりに根付いたウサ耳姿の自分を映しながらそんな考え事をしていた。 それに、三日前には尻に尻尾も生えてきて…… ……消えないんだ……。 今日は月の暦上、新月……。神父様と……の、大事な大事な大事な大事な大事な大事な……日だ。 俺の魔物化している身体が……どこか清められてくる錯覚と、愛しい神父様の熱を受けられる俺の大事な日。 なのに……。 「―……はぁ……」 ……短いけどこの森で守人として生きて来たから、森でどう生活すれば良いかは多少は分かる。多分、それなりに大丈夫だろう。 それに、これ以上巻き込んじゃいけないと思いながら、俺は……神父様の下から多分、普通に出て行けない……。だから…… 「神父、さま……。俺……神父様とするの大好き……なんです。……だから…………して下さい……。いっぱい、たくさん……してください……。そして、記憶が無くなるくらい……寝ても覚めても……神父様しか考えられなくなる位……」 俺はこの期に及んで直接、神父様の顔が見れず……大きめなフードを被った状態で教会の懺悔室を利用して神父様にこんな告白をした……。 正直、この告白は引くんじゃないかな……?とも思ったけど、俺……いつまでこの人の姿で居られるか分からないしさ? 「―…………ヤルのが"だけ"好きなのか? …………俺は? 相手の俺は……実は好きではない? 嫌いか?」 俺の告白に、神父様はどこか冷たい声で諭しながら聞き流すではなく、問い詰めてきた。……なんで? 「……ぁの、め、迷惑……じゃないかと……。身体の関係だけでも……負担に……迷惑、かけてますし……」 「わざわざ何か隠さなくても良いんだぞ?」 「………………」 「…………ステア、さっきも言ったが、実は俺が嫌いか? ………………神父職だから……頼って来ているだけ、なのか……? 俺は……ステアの事を迷惑だと一度も思っていない……」 「………………」 「むしろステアと……できて……嬉しいんだ……。神父……なのに、ステア……お前が……好きだ。もう、俺の中で一番、大事……なんだ……ステア……。悩み事があるなら、全て俺に話してくれ……神父としてではなく、お前を助けたいんだ……」 懺悔室の壁を挟んで、逆に神父様の告白を聞いた単純頭な俺は……もう、全てを叫んでいた……。 「~ぁの! ~~俺、神父様が以前から本当に本当に大好きです……! でも……俺……俺…………もう、完全なウサギになってしまうんです……!! 実は先日、セレニ・ダシュプールに無理矢理に精を受けた日から……ウサギの耳が消えません……! それに今は……尻尾も生えていて……。俺、あの……神父様……し、神父様……しんぷ……さまぁぁあ~~……ぅああぁ……ん……俺……おれ……ッ!」 「……精を、受けた……?」 「………………は、はい……。最初は……洗濯物を干していたところを……無理矢理……ッ。……その後も何度も何度も……おかさ、れ……、て…………その度、奴の精を奥に放たれまし……た……。俺……俺……その度……腹に溜まる精子を吸収して……。…………~~う……ぅうう~……うう~……ッ……。神父様、神父様……!!」 「―…………何てこと……、だ……。何度も……? …………俺より……なの、か? ……………………色狂いのクソウサギ……許せん! やはり俺が粛清してやる……!!」 ―ダンッ!!!!! あ……あれ? 今、何か不穏そうな神父様の台詞と何かを叩いた音が聞こえてきた様な……? 壁越しだし、声はちょっと小声で全部は聞こえなかった……。 ―……ガタ、ガタン! コツコツコツ………………カチャ……! 「泣くな。こんな可愛いウサギなら、俺が一生、飼ってやるよ。俺の下に来い……。来るんだ、ステア。……お前をもう一人には出来ない!」 「…………し、しん、ぷ……さまぁ~……」 何と神父様は俺の告白に直ぐに向こう側から出て、俺の居る方の扉を開いてきた。 そして、俺は掛けられた言葉に涙を流して頷く事しか出来なかったんだ……。 「ん、んんッ……」 「ん……んはッ……ん……」 そして俺は教会内の神様の像の前で、懺悔室から俺の手を引いて聖堂に連れてきた神父様に誘われるままに口付けを何度も交わして……。 夜の誰も居ない聖堂で唇間から漏れ出した水音は、やがて俺の股間からの"じゅぶじゅぶ……"とした更に淫猥さを増したものに変化していた。 神父様に優しく扱かれるペニスが、俺の想いと同調して溢れ、後方が頭の中に神父様のペニスを再生して愛しさと共に俺の身体をどんどん疼かせ、切なくさせていく。 「ステア、興奮してるな? 垂れ出る先走りで、床に水溜りが出来そうだ」 「んッ、んん! 神父様ぁ……俺ッ……。ほしいよぉ……ほしい……。こっちも……触って下さい……ぃ……」 言いながら俺は自分で尻たぶを左右に開き、神父様のペニスが欲しくて堪らなくなってひくついているアナルを外気に晒した。 すると直ぐに神父様は俺の先走りで濡れた手で物欲し気なアナルに指を一本、少し慣れてから二本……と挿し入れ抽挿を繰り返してきた。 今度は後方から聞こえてくる、"にちゅんにちゅん"とした粘つく水音に俺は確実に高まり、甘く柔らかく解されていくアナルに俺は直ぐにこんな要求をしていた。 「んぁ、あ……ッ! しんぷさまぁ、もっと……もっと……指ぃ……太くしてくらはぃ……いいいいッ……! あん! ああッ……!」 「……指、で良いのか? ステア?」 そう言いながらも指を三本にしながら、神父様は俺の右手を取ると、自身の股間へ導いてきた……。 神父様は俺が掌で……彼の硬く育った熱いペニスを布越しに撫でまわす行為をさせてからこんな言葉を頭上から降らせた。 「どうだ? ステア……指、で良いのか?」 「しんぷ、さまぁ……。俺……こっち……この神父様のペニスが……良いです。これ、俺に下さい……」 抑えない俺の肉欲への欲望の要求に、神父様は微笑んで「よし」と答えてくれた。そして…… 「……なら、俺の部屋に行くまで我慢しろ」 「ぇ? え? ……ぁ……ッ?」 そう神父様は俺に言うと、俺の弄られて先走りが嬉し泣きとして溢れ出ているペニスの根元を腰元で揺れるロザリオが付いているチェーンを外し、縛ってきた。 神父様の腰元で揺れていたロザリオが、今は俺のペニスに巻きつけられて揺れている……。何と言う……背徳感……。俺は心の中で何度も何度も何度も神様に謝りながら……一方では確実にこの状況に息を荒げていた。

ともだちにシェアしよう!