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第14話

千秋ちゃんの唇は柔らかく、何度も繰り返し重ねた。 上唇を舐め、下唇を甘く噛み、音を立てながらそこに吸い付く。 もう知っている口内には、触れることなくただ唇を楽しんだ。 それに安心した千秋ちゃんは、可愛らしく俺の行動を真似た。 強張っていた身体から、少しずつ力が抜けていく。 頭を撫でながら、千秋ちゃんの目を見つめると、自然と唇が離れ、おでこがくっついた。 それを合図のように、しっかり結ばれていたバスローブの紐を解いた。 はだけた肩口から、綺麗な鎖骨が見え、思わずキスを落とす。 じゅっと音をさせながらバスローブに手をかけ、腰の辺りまで一気に下げた。 千秋ちゃんの真っ白な肌が、みるみるうちに赤く染まっていく。 「あっ……あの」と、慌てながら手で体を隠すような仕草をするが、何も隠せていない。 ピンク色をした可愛いそこが、一生懸命主張している。 反応も含め、スレンダーな女の子のようだった。 「綺麗だね、千秋ちゃん」 本心か嘘か、自分でも分からないことを言えば、千秋ちゃんは目を見開いて、また顔を真っ赤にさせた。 未だに体を隠そうとする千秋ちゃんの手を取り、恋人繋ぎをして、ベッドに縫い付ける。 握る力を少し強めて、下にいる千秋ちゃんを見つめた。 潤んだ瞳と、目が合う。 ゆっくり顔を近づけて、耳や首筋、胸にお腹にキスを落とし、少しずつ下がっていく。 決定的な部分には触れず、足の付け根や内ももにキスをした。 少し温かく湿っているバスローブが、千秋ちゃんの存在を大きく感じさせた。 恋人繋ぎをしたまま、親指でスリスリと千秋ちゃんの手を撫でてみる。 それから舌で、ツーッとお腹を舐めあげ、胸の直前で止めた。 チラッと千秋ちゃんの顔を見ると、困ったような照れているような、受け取り方次第でどうとでも取れる顔をしていて、少し困った。 それも一瞬で、目の前にあるそこを、じゅっと強く音を立てて吸う。 千秋ちゃんは一生懸命目を瞑ってから、耐えきれなくなったように、恋人繋ぎをしていない方の手で顔を隠した。 「だーめ」 顔なんて、見えなくていいのに。 顔を隠した腕を掴んで、ベッドに押さえつける。 そこから出てきた千秋ちゃんの顔は必死で、目を潤ませながら頬を赤くし、俺を興奮させるには十分だった。 見たい、もっと、興奮させたい。 「もっと見せて……」 申し訳程度にかかるバスローブの上から、下半身に触れる。 「え……」 自然と開いた口を、慌てて抑える。 そこは、期待した状態とは違った。 小さいままで、冷たく、柔らかかった。

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