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第2話

「へ?……え、えーっと」 「純が俺にイタズラなんてできるの?」  予想外の返答に戸惑っていると、正和さんはクスクス笑って、ツーッと厭らしく俺の背筋を撫でる。 「っ、そ、それくらい……できるし」 「へえ? お仕置き怖くないんだ?」 「……お菓子くれない正和さんが悪い」  彼の首に手を回して強引に口付ければ、彼はひどく驚いた顔をした。呆然としている彼の舌を絡め取って、そのまま口内をかき回す。ちゅくちゅくと厭らしい水音を響かせながら深いキスをしていたら、彼は余裕を取り戻したのか、舌を絡めてきて主導権を握ろうとするので、俺はそっと唇を離す。 「もう終わり?」  ニヤリと笑って挑発的に言う彼を今夜こそ負かしてやろうと思ったら、無意識に口元が緩んだ。悪戯な笑みを浮かべながら彼の膝から下りて、ベッドへ誘う。 「これからに決まってるじゃん。……しよ?」  彼の手首を軽く引いて首を傾げれば、彼は少し戸惑った様子で立ち上がった。それでも俺に主導権をとらせる気はないらしく、余裕の笑みを浮かべて楽しそうに聞いてくる。 「何してくれるの?」  その問いには答えず、ベッドに上がった彼に跨がって押し倒した。 「ふふ、ずいぶんと積極的だね」 「正和さんはじっとしてて」  

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