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第5話
「お返し」
ギリギリまで腰を引き、亀頭を責めるように浅く抽挿すれば、彼の表情が少しだけ変わり、次第に余裕が薄れていく。これならば大きな彼が相手でも対抗できる。
「んっ、んっ、はぁっ……きもちい?」
「っ、それ、ずるいよ」
彼の掠れた声に興奮して、律動を早めれば、彼は唇を噛んで堪え始めた。
(いける……!)
そのまま腰を振りながら、きゅっと中を締める。
「はっ、んっ、まさかずさん……っ」
「~~っ」
彼の腰がビクビク震えて、中で熱い迸りを感じた。ニヤリと笑みが零れて、絶頂を迎えたばかりの彼の男根を深く迎え入れて、厭らしく腰を上下する。
「はぁんっ」
「純っ……イったばっかで、っ!」
「あっぁ、まだ、俺いってないもん」
射精後そのまま責められると感じすぎてつらいから、いつも嫌だと言ってるのに彼がやめてくれたことはない。それどころか楽しんで責めまくるので、彼も同じ気持ちを味わえばいい。
「っ、ぁ……、~~っ」
ベッド押さえつけていた彼の手が、俺の腕をぎゅっと握って、腰を引く。そのまま動き続ければ、彼の腰がびくん、びくん、と震えてドライでイったのがわかった。それと同時に俺も絶頂を迎える。
「あぁああん」
彼の胸に手をついて、くたりと体を預ければ、彼の激しい心音が頬に響く。胸が大きく上下していて、息も絶え絶えな彼の姿は初めて見た。そんな姿を見れたのが嬉しくて再び興奮してしまう俺も、やはり男なのだろう。
「……悔しい」
「ふふ、よかった?」
「むかつく」
「んんっ、んふ」
体を引き寄せて強引に口付けられると、彼のものがズルッと抜けて思わず身震いする。口腔を犯すような激しいキスに、息継ぎもままならない。クラクラしてきて彼の胸を叩けば、彼は楽しそうに笑った気がした。
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