428 / 494
第428話
「あっあぁん、ぃく、いっちゃ……ああう」
「二回目でしょ。我慢しなよ」
「む、り……はぁっ、も、でる……っ」
彼はだらしなく開いた俺の口に軽くキスを落として、そっと舌を合わせてくる。
「はぁ……ん」
舌の表面を舐められるような感覚がくすぐったい。合わさったところから蕩けていくような感じがして、下腹部がぞくんと痺れる。男根の先端からとろりと先走りの蜜を零して、それが脚のあわいを伝って蕾を濡らした。
彼の舌先から、触れ合う肌から、彼の熱が伝わってきて、彼も欲情しているのだと悟る。
合わさった舌がゆっくり離れていき、色情を湛えた彼の熱い瞳と視線が絡んで、胸がドクンと高鳴った。
「……純は一緒にいきたくないの?」
「いき、たい……いっしょ、に」
「じゃあ我慢できるよね」
「うっうぅ、はあ……っ」
中を撫でるように擦られたり、軽く曲げて関節や指先で嬲 るように刺激されれば、足の先から頭の天辺まで電気が走ったみたいにゾクゾク震えた。
二本の指をバラバラに動かされると、予想もできないランダムな刺激に、過剰に反応してしまう。頭の中は白く靄 がかかったみたいに霞んで、何も考えられなくなる。気持ち良くて、おかしくなりそうだった。
これ以上、我慢なんてできない。快楽の波が押し寄せて、全身がぐずぐずに蕩け、あっという間に呑まれてしまう。
「い…くぅう、だめっ、だめ……っ」
「いま出したら、今日はもうイかせてあげない」
「やっ……も、い…から、いれ、て」
「だめだよ。久々なんだからちゃんとほぐさないと」
「だい、じょぶだから……いれて、……正和さっ、のちょーだい」
「っ……だーめ。まだ二本しか入ってないのに入るわけないでしょ」
書籍の購入
ともだちにシェアしよう!