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第428話

「あっあぁん、ぃく、いっちゃ……ああう」 「二回目でしょ。我慢しなよ」 「む、り……はぁっ、も、でる……っ」  彼はだらしなく開いた俺の口に軽くキスを落として、そっと舌を合わせてくる。 「はぁ……ん」  舌の表面を舐められるような感覚がくすぐったい。合わさったところから蕩けていくような感じがして、下腹部がぞくんと痺れる。男根の先端からとろりと先走りの蜜を零して、それが脚のあわいを伝って蕾を濡らした。  彼の舌先から、触れ合う肌から、彼の熱が伝わってきて、彼も欲情しているのだと悟る。  合わさった舌がゆっくり離れていき、色情を湛えた彼の熱い瞳と視線が絡んで、胸がドクンと高鳴った。 「……純は一緒にいきたくないの?」 「いき、たい……いっしょ、に」 「じゃあ我慢できるよね」 「うっうぅ、はあ……っ」  中を撫でるように擦られたり、軽く曲げて関節や指先で(なぶ)るように刺激されれば、足の先から頭の天辺まで電気が走ったみたいにゾクゾク震えた。  二本の指をバラバラに動かされると、予想もできないランダムな刺激に、過剰に反応してしまう。頭の中は白く(もや)がかかったみたいに霞んで、何も考えられなくなる。気持ち良くて、おかしくなりそうだった。  これ以上、我慢なんてできない。快楽の波が押し寄せて、全身がぐずぐずに蕩け、あっという間に呑まれてしまう。 「い…くぅう、だめっ、だめ……っ」 「いま出したら、今日はもうイかせてあげない」 「やっ……も、い…から、いれ、て」 「だめだよ。久々なんだからちゃんとほぐさないと」 「だい、じょぶだから……いれて、……正和さっ、のちょーだい」 「っ……だーめ。まだ二本しか入ってないのに入るわけないでしょ」      

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