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第433話
カクンと腰が抜けて彼の上に倒れ込めば、彼もまた余裕がなさそうに荒い吐息をこぼす。
ぎゅうっと強く抱きしめられて、弱いところをぐりぐり抉られ、強張った脚がぶるぶる震えた。
「ふっ、あっあぁ……っ」
腰骨が砕けるような愉悦。襲い来る絶頂の波を堪えようと、彼にきゅっとしがみつけば、追い上げるように律動を速められて、意識が飛びそうになる。
「かわいい……っ」
「あぁう…っ、はぁ、おかしく、なるっ、やだ、やらぁっ」
蕾をこじ開けるように一際強く奥を突き上げられて、背を仰け反らせれば、それと同時に最奥へ熱い飛沫が打ち付けられた。
「あぁああん……!」
びくん、びくん、と全身を震わせ、白い蜜を零した男根は力尽きたようにくたり となる。
「純のナカ喜んでる」
「っ……そういうこと、言うなし」
きゅうきゅうと彼のものを締め上げて、搾り取るように厭らしく収縮する様を指摘され、火照った顔をさらに赤く染める。
「でも良かったでしょ?」
「……よか、った」
「かーわい。じゃあ、次は俺も頑張ろうかな」
そう言った彼に体を起こされて、そのまま後ろに押し倒された。てっきりシャワーを浴びて、テスト勉強を再開するものだと思っていたから面食らう。
「え、待って、まだするの?」
「これからでしょ」
「え……?」
「イかせてあげる代わりに最後までつき合うって約束したよね」
「でもおれ、もう……何回も……」
「俺は一回しかイってない」
「ううぅ……っ」
そう言われてしまったら反論できないけれど、絶倫の彼に付き合いきれる自信はない。そんなことをしたら明日学校へ行けなくなってしまう。
「で、でも、明日テスト……あるし」
「えっちの最中にそういうこと言うのマナー違反。──お仕置き」
耳をがぶがぶ甘噛みされて、ゾクゾク……と全身が痺れた。彼に変えられてしまった耳をねっとり舐められたら、体の奥が熱く火照ってたまらない。先ほど絶頂を迎えたばかりだというのに、先走りの蜜を溢れさせて打ち震える。
「はぁ、っ……優しく、してください」
「優しくしてもいいけど、満足できるの?」
「ぁ、ぅ……き、きもちよく、して……」
「ふふ、いいよ。たくさん……ね」
語尾にハートマークが付きそうな甘ったるい声で言った正和さんは、大人しくなった俺を見て楽しそうにニヤリと笑った。
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