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いじわる彼氏とハネムーン 448

「え? そういうプレイって……っ」 「やらしー」 「ち、違うっ。……行ってくる」 「いってらっしゃーい」  トイレから戻ると正和さんは目が覚めてしまったのか、映画を観ていた。邪魔をしないように彼の前をささっと通って席に着き、隣をチラッと覗く。 「……起こしちゃってごめん」 「いいよ、別に」  彼は一瞬だけこちらを見ると、再び画面に目を向けたので、俺は寝っ転がって毛布を被った。すっきりしたから、到着までゆっくり寝られそうだ。  けれど、そう思ったのも束の間、隣から彼の手が伸びてきて、もぞもぞと毛布の中に忍び込んでくる。  太ももをさわさわと撫でた後、するりとズボンの中に入ってくるものだから、慌ててその手を掴んだ。 「ど、どこ触って……正和さん……!」 「しーっ。みんな寝てるんだから静かにしなきゃだめだよ」  そう言って、楽しそうににやりと笑った彼がやめてくれる気配はない。 「っ……ぁ、だめ、だ…って」  下着越しに大事なそこを捏ね回されて体を捩る。イヤイヤと音を立てないように小さく抵抗するけれど、これでは彼の嗜虐心を煽るばかりだ。小さな座席の上では逃げ場もない。  形を変え始めた中心部が彼の手に包まれて、腰がぞくんと震える。正和さんの良いように責め立てられて、荒くなった息が周囲に聞こえないように必死に押し殺した。 「っ、はぁ……ん」  ちらりと彼の方を見れば、彼は涼しい顔で映画を観ていて、なんだか悔しい。  俺ばかりされているのも納得いかないから、彼のことも同じ目にあわせてやろうと隣に手を伸ばした。  けれど、そんなの彼にはお見通しなのか、男根をぎゅうっと握られて蹲る。そのまま上下にきつく扱き上げられれば、腰がガクガク震えて、声が漏れないように口元を押さえるので精一杯だ。 「っ、あっぁ、だめ……」  イキそうになって、体をぎゅっと強張らせる。こんな所でイったら、下着は汚れるし、着替えもできないし、後で大変だ。匂いで周囲にもばれてしまう。

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