464 / 494

いじわる彼氏とハネムーン 464

 彼もズボンと下着を少しだけ(くつろ)げると、大きくなったそれを俺の目の前にズイッと突きつけてくる。 「舐めて」 「……っ」  優しい言い方だけど、逆らえなくて。おずおずと口を開ければ、硬く屹立(きつりつ)したものが、口腔にゆっくり入ってくる。  しかし、根元まで深く咥えさせられたあと、軽く舐めただけなのにすぐに出ていってしまった。キョトンと首を傾げれば、彼は俺の上に再び覆い被さってくる。 「やっ、せめて慣らしてから……っ」 「違うよ。ほら、一緒に握って」 「え……あっ、ンん」  焦って押し返そうとすれば、その手を掴まれて、正和さんの男根と自分のそれをあわせて握らさせられる。その上から彼の手を添えられて、緩急をつけて上下に動かされた。  唾液が絡んだそこから、ニチャヌチャと淫猥な水音が響いて、凄く厭らしい気分になってくる。いっそう(たかぶ)りが増して、なんだかおかしくなりそうだった。 「あ、やっ……これ、変…っ」 「一緒に擦ると……、気持ち、いいでしょ」  (しご)いてるのは自分の手なのに、動かしているのは彼で、一人でする時とは全然違う感じがする。彼のカリ首がピアスに引っかかって気持ちいい。 「あっあぁ、ぃく」  ビュクビュクと白蜜が弾けて、腰をぶるりと震わせる。けれど、彼はまだ絶頂を迎えていなくて、そのまま数回扱き上げられた。 「あっ、だめ、イって…あぁっん」 「純……っ」  彼の熱い(ほとばし)りを腹部で受け止めると、触れるだけの優しいキスが降ってくる。そのあと、何度も啄むように唇を()んで、最後にもう一度触れるだけのキスをした。 「なんで……」 「何が?」  体を起こしてティッシュを取った彼が、不思議そうに首を傾げる。 「……正和さんが優しい」 「んー、俺はいつも優しいでしょ」  そんなことない。いつもはとっても意地悪だ。けれど、今日は本当に優しかった。 「調子悪いの?」 「んん? 絶好調だよ」  正和さんは何がおかしいのか、クスクス笑ってそう言うと、俺の腹部も綺麗にしてくれる。

書籍の購入

ともだちにシェアしよう!