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いじわる彼氏とハネムーン 471

 この感覚は何度しても慣れないけれど、蕩けるほどの快楽を知っているそこは厭らしく収縮して、彼の指をきつく締め付けた。  一度射精して落ち着いているせいか、なんだか恥ずかしくなってきて、彼のシャツをきゅっと掴んで引き寄せる。 「正和さんの……いれてよ」 「入れてるでしょ」  そう言って、ニヤニヤしながら中に入れた指を動かして主張する。 「いじわる……っ」 「んー?」 「あぁっだめ、はあ…んんっ」  反論は許さないと言わんばかりに、イイトコロを押し潰すように擦られて腰が震えた。甘い愉悦が全身を駆け巡り、再び絶頂を迎えそうになって、唇をぎゅっと噛む。  今ここで吐精してしまったら体がもたない。そうならないように脚をピンッと強張らせて必死に耐えれば、下腹部がビクビク震えた。 「あっ、あぁ……っ」 「かわいい」  十分にほぐれたそこは彼を求めて切なげに震えている。それなのに、彼がこれ以上の愉悦を与えてくれる気配はない。  そればかりか、蕾から指を引き抜いて胸の飾りに食らいついた。焦らすようにそこを舌で(なぶ)られて、じわじわ浮かんでいた涙がとうとう頬を濡らしてしまう。 「あ、う……もう、いいよ…っ、俺がする」 「──え?」  手と足で正和さんの体を押し退けて横からすり抜ければ、彼は少し驚いた顔をした。そのまま押し倒そうとすれば、思ったより簡単に倒れてくれて、勢い余って彼の胸に倒れ込む。 「やらしい。シャツに純の精液ついた」 「っ……うるさい」  彼の上に跨がって、震える手でシャツのボタンを外し、服を脱がせていく。  ベルトを外してズボンを下ろせば、正和さんは楽しそうに口角を上げた。 「今日はずいぶんと積極的だね」 「…………俺だって、男だし」 「ふーん?」 「たまには正和さんのこと泣かせてやる」 「それは楽しみだなぁ」  ニヤニヤした彼から目を逸らし、右手を彼の屹立したものに添えて、散々慣らされたそこへぴとりと宛てがう。

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