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いじわる彼氏とハネムーン 481

 やはり裏がないわけがなかった。初めからこうするつもりだったから、あさっりした態度だったのだ。 「てか、タオルあるじゃん! 着替えてくる」 「渡すわけないでしょ」 「……寒い。風邪ひく」 「おいで、あっためてあげる」  ぎゅーっとタオルを引っ張れば、グイッと手を掴まれてビーチベッドに引き込まれる。そのまま彼の膝の上に乗せられてしまって、これではまた彼のペースだ。 「変態。ばか。ほんとありえない」 「……約束破ったからあとでお仕置きね」 「はあ?」 「文句言うたびに罰が増えるから」  クスクス笑ってそう言うと俺の足についたフィンを容易く抜き取る。 「純ちょっと勃ってる?」 「は? たってないけど」 「でも硬くなってる」 「寒いから縮んでるだけじゃん」 「じゃあ、あっためてあげる」  ニヤリ、と笑った彼を見て、内心「しまった……!」と思いながら唇を噛む。またもや彼の口車に乗せられて、彼の良いように扱われてしまう。 「い、いいよっ。そんな寒いわけじゃないしっ」 「ふーん? ……なに想像したのかなぁ? ほんとに勃ってきたね」 「っ……」 「俺はタオルで拭いてあげようと思っただけなんだけどなあ」  絶対そんなこと思ってなかったくせに。そう思ったが、頬がかあっと熱くなり、居たたまれなくなった。顔を隠すように俯けば、ひょいっと抱えられて、膝立ちさせられる。 「ここ、まだ痛む?」  彼はピアスのついた先端を優しく撫でて、確認するように覗き込んだ。 「え……あ、大丈夫」  ピアスホールの傷は既に治っているし、普通に生活してる分には痛みはない。 「引っかけちゃうと痛いけど、普段はなんと、も……っ」  パクリと彼に咥えられて、言いかけた言葉をのむ。ほんの少し膨らんだそこを温かい口腔で優しく包まれれば、下腹部がじんっと痺れた。ヌルヌルと滑る舌がゆるゆると穏やかに刺激して、そこは徐々に形を変えていく。

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