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いじわる彼氏とハネムーン 483

「じゃあ、これ着て?」 「っ……」 「じゅーん♡」 「~~っ」  スーッと目を細めた彼に甘い声で名前を呼ばれたら逆らえない。根負けして唇をぎゅっと噛んだ。溶けてしまった水着のゴム部分をそろそろと下ろして、受け取ったそれに脚を通す。 「み、みないで……っ」  痛いくらいに膨れ上がったソコを水着の中に収めると、ウエストから飛び出た二本の紐を彼が手に取った。それを首の後ろで結んでにんまり笑う。  小さな三角の布がそれぞれの乳首を覆っているが、布で隠れていても強調しているようなものだ。恥ずかしくてたまらない。 「っ……ねえ、こんなの着せて楽しいの?」 「楽しいよ。恥ずかしがって赤くなる耳とか、泣きそうな目元とか、すごく可愛くてそそられる」  そう言われてさらに顔を赤くする。恥ずかしさに堪えられなくて、拳を握り締めてフイっと視線を逸らした。 「っ……!」  だが、何気なく視線を向けた先には、オレンジジュースやケーキを乗せたワゴンを運んでいる人がいて息をのむ。おそらくプールに運ぶよう指示したのだろう。どんどんこちらに近づいてくる。 「待って、人来た」 「ん~?」 「ジュース運んできた! タオル貸して」 「どうしようかなあ」  焦っているのに正和さんは呑気にそう言って、意地悪くニヤニヤ笑うと、嬲るように俺の体を上から下まで見下ろした。 「正和さん!! ……正和さん以外に見られても、いいの?」 「……その言い方はずるい。ダメに決まってるでしょ」  観念したような口振りで言って、首の後ろに手を回し包み込むように肩からタオルをかけてくれる。ふわり、と優しい感触にくるまれて、ドキドキしていた胸も少しだけ落ち着いた。 「あ、ありがとう」  ぼそぼそと小さな声で言ったが、彼の耳にはしっかり届いていたらしく、ちゅっ、とキスで返ってくる。額に触れるだけの軽いキスだけど、再び胸がドキドキしてきて、タオルを押さえる手にきゅっと力が入った。  

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