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いじわる彼氏とハネムーン 488
「ふふ、純のイイトコロ、いっぱいいじめてあげる」
体をひっくり返されてビーチベッドに手をつくと、彼に腰をグイッと掴まれる。そのまま蕾にゆっくり屹立したものを押し当てられて、タオルをきゅっと握りしめた。
入ってくる、そう思ったとき、ビーチベッドのすぐ近くの地面に紅い鳥がとまって、目が合ってしまった。
ヒュー、ヒュイ、ヒュイ、と可愛らしい鳴き声をあげたかと思えば、パタパタと小さな羽音を響かせて去っていく。そんな紅冠鳥 の姿を見て、ここが外だと言うことを再認識させられた。
途端に恥ずかしくなって顔がかあっと熱くなり鼓動が早くなる。
「ゃ、なかで────あぁっ」
だが、制止の言葉は聞き入れられず、ずちゅん、と一気に彼の凶器が捻じ込まれた。背中を反らせて嬌声をあげれば、入れたばかりだと言うのに、後ろからガンガン突き上げられる。
この体勢だといつも以上に彼に主導権を握られてしまって、意見する余裕もない。
「は……ぁ、ぅ……っ」
「なぁに? 中に欲しい?」
「違っ…あ、あぁっ、ここじゃ、やっああ」
恥ずかしくて我慢していた声は、会話しようと口を開いたことで抑えがきかなくなり、そこらに大きく響き渡る。
「あっ、あっ、ああっ」
イイトコロをなぞるように挿入ってきて、最奥を突き上げられると、目の前がチカチカして、腕が肘から頽 れた。
上半身をベッドに預けて尻だけ上がった体勢は、胸がベッドに擦れて新たな快感を生む。 全身が熔けてしまいそうなほどの荒々しい愉悦に泣きそうになってかぶりを振った。
「まさ、かずさっ──あっ、あぁんっ、まえ、むいてっ、したい」
普段とは違った所に当たって、たまらなく気持ちいい。気持ち良すぎておかしくなりそうだった。だが、要望は聞き入れられず、そのまま腰の動きが早くなる。
「い、く、あぁっ、いく……っ」
「俺も……っ」
「ぁっ、あぁっ、あぁあっ……!」
ビュク、ビュク、と白蜜を少しだけ零して絶頂を迎えると、最奥に熱い飛沫が打ちつけられた。ドクドクと彼のものが脈打っているのがわかる。射精が終わるまで緩く腰を動かし、しばらくするとぴたりと動きが止まった。
「さて。前向いてしたいんだっけ?」
「へ……や、もういい! 十分だか──ぁっ」
抜け出ていく時の感覚にびくんと体を震わせると、彼は俺の体をころんと転がして仰向けにしてしまう。
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