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いじわる彼氏とハネムーン 489
「待って、ちょっと休憩……う、あ…っ」
正和さんは俺の脚を抱えると自分の肩に乗せ、太ももを抱え直して、再び屹立したものを押し当ててくる。
俺は下半身の大事なところが丸見えな姿勢に、カアアと赤くなりながら、ベッドに敷いてあるタオルを手繰り寄せた。
だが、一気に入ってくると思ったそれは、浅い所で何度も出し入れされて焦らされる。思わせぶりに腰を引いたかと思えば、たっぷりの間をとって途中まで入ってきたりと、何度もそれを繰り返されたらたまらない。
「休憩するの? ねえ?」
「ぁ、ぅ……っ、しな、い」
奥がじんじんと疼き始めてきゅっと目を瞑れば、触れるだけの優しいキスが降ってくる。
「ぁっ、んんッ」
けれど、やられっぱなしなのは悔しくて薄目を開けて彼の首に腕を回し、舌を搦めて熱い吐息を重ねた。すると、中のものは質量を増して、お返しとばかりにズンっとイイトコロを突き上げられる。
「んっ、はぁっ……あぁっ」
喉をそらせて悲鳴をあげれば、浮き出た小さな喉仏をペロッと舐められて、下腹部がびくん、と震えた。そのまま律動が早くなると、ここが屋外だということも忘れて、淫らな声をあげながら縋るように彼にしがみつく。
「あっあぁ、正和さんっ、まさ、かずさん…っ」
「かーわい」
「だめっ、また、いくっ…も、やだぁ」
「じゃあ一緒にいこっか」
「っ……あ、あぁ────!」
射精感はこみ上げるが、精液はほとんど出なくて、ほんの少し透明の液が零れただけだった。連続でイきすぎたせいか睾丸が引きつるような軽い痛みを覚えるが、射精が終わるとそれもすぐに消えていく。
「気持ち良かったよ」
ちゅっ、と唇に優しいキスを落としてそう言った正和さんに「俺も……」と返した。
全身に甘い余韻を残して彼のものが抜けていくと、くたりとベッドに沈み込む。
「……おなかいたくなってきた」
「大丈夫? 冷えたし、お風呂入って中洗おっか」
心配そうにそう言った彼は、バスタオルを布団代わりに被せて、抱き起こすと膝の下に手を入れた。
だが、抱き上げようとしてくる正和さんを制止して、慌ててオレンジジュースに手を伸ばす。せっかく頼んだのに飲まないのはもったいない。
「そんな一気に飲んだらもっとお腹痛くなるよ」
「っ……だって」
「はいはい。後で飲もうね」
彼はクスクス笑って三割程ジュースが残っているグラスを取り上げると、今度こそ俺を抱き上げてシャワールームに向かった。
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