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~甘い誘惑~ 15
歯をガチガチ鳴らせて、涙をこぼしながら懇願すれば、その泣き顔に満足したように微笑んだ。
「やり直し、と言いたい所だけど、今回は許してあげる」
そう言うと同時に、ローターのスイッチを切って、俺の男根を軽く扱く。
緩急をつけて追い上げられれば、限界まで耐えていたのですぐにのぼり詰めた。絶頂を迎えて体の力が抜け、くたっとベッドに身を預ける。指一本動かすのも億劫なくらい、俺にはもう体力は残っていない。
彼は着ていたシャツを脱ぎ、ズボンと下着も下ろすと、覆いかぶさるようにして俺の上に乗り上げる。
「純、いれるよ」
尻尾がずるりと抜かれ、代わりに熱い塊が押し当てられた。考えなくともそれが何なのかぐらい分かる。
やばい、と思った時には、すでに彼の先端が入ってきていて、蕾にゆっくりねじ込まれる。
「痛っ……」
「キツイね……純、力抜いて」
「む、り……っう」
「息とめないで。ゆっくり吐いて」
言われた通りゆっくり呼吸してみるが、あまりの痛みにシーツをぎゅっと掴んで口をパクパクさせる。
それに気付いた彼は、萎えていた俺のモノを扱きだし、隙をついて奥までいれられた。
「あ、ぁああっ!!」
入ってきた時の痛みと、お尻に挟まっているような違和感。少し動くだけで彼の形をリアルに感じてしまい、男に犯されているのだと受け入れ難い事実を認識する。
彼はしばらく止まったままで、俺の背中に手を回し優しくキスをしてくる。零れた涙を拭うように舌でペロリと舐めとって、目元に優しく口付けた。そうしていると次第に痛みも引いてきて、体の力が抜ける。
「っ……ん、あ、あ、あぁん」
ゆっくり動き始めた彼は、俺のことを抱きしめながら、大きく腰を動かした。感じる所ばかり何度も執拗に責められて、痛かっただけのそこはじわじわと快感に染まる。突かれる度に、ぞくん、と甘く痺れて、繋がった所から溶けていくような錯覚に陥った。
気持ち良くて、何も考えられなくなる。
「はぁ、あっ、あっ……も、だめ、あぁあぁん」
息が上がって、甲高い喘ぎ声と共に甘い吐息を零す。トロトロに溶けた下半身は限界が近かった。
それは彼も同じだったのか、追い上げるスピードが早くなる。
「純……っ」
彼の手で扱かれて、グッ、グッ、と、最奥を数回突かれれば、怖いくらいの快感が俺を襲った後、絶頂を迎える。その直後、彼の熱い飛沫が俺の中に注ぎ込まれた。腹部が生温かいもので満たされる不思議な感覚に、お尻がひくんと震えて、彼のものを締め付ける。
「ふふ、可愛い」
彼はふんわり笑って、唇に啄むようなキスをした後、舌を優しく絡めてチュッと吸い上げる。
「シャワー浴びようか」
そう言う彼の声がどこか遠い。疲労のせいか、男に犯されたというショックのせいか、意識が遠のく。
(だめだ、ねむい……)
そして、俺は睡魔に誘われるまま、意識を手放した。
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