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第76話
「首輪は彼氏につけられたんだって。照れてんじゃん?」
「えっ、えっ、えっ、えええええ!」
「か! れ! し!」
拓人の暴露した言葉に、笠原は大袈裟に驚いて、勇樹はわけわかんなく喜んでる。
(なんかもう……いろんな意味で今日やだ……)
ここが男子校で、男同士が付き合う事も稀にあると噂もあるから、そう言う事に関しては抵抗がないのか、みんな普通に接してくれたのでそこだけは良かったと思う。
その後も彼氏について色々弄られて、適当にかわしながら体育館へ向かった。
先程よりも体が敏感で、歩く度にグリグリ当たる玩具が辛い。必死に声を押し殺しながら歩くが、縄が乳首に擦れると気持ち良くて、熱い吐息を零す。
「はぁ……ん、はぁ」
嫌なのに、気持ちに反して体は快楽に従順で、泣きたくなった。
「姫の歩き方変じゃない?」
「っ……」
「それ思った! なんか今日の純えろーい」
笠原と勇樹の言葉に焦る。今一番突っ込まれたくない事に触れられて、どう返したら良いか分からず混乱した。
「純、ヤりすぎー」
拓人の言葉に三人とも笑い出す。
(いや、なんかもうイジメられっ子の気分……帰りたい)
体育館に行くと名前順に整列させられる。相楽なので真ん中より少し前の方だ。名前順で並んだ時に近いから仲良くなった三人。当然近くになるので、始業式が始まるまでしばらく弄られるだろう。
笠原、拓人、俺、勇樹の順に並んで、式が始まるのを待った。
「あぁ……っ」
後孔に入った玩具が突然震えだして声が漏れる。慌てて手で口を塞ぐが、すぐ前にいた拓人が振り向いて、後ろにいた勇樹も不思議そうに覗き込んできた。
「どしたー?」
口を開いたら声が抑えられない気がして、口を抑えたまま頭を左右に振る。すると、すぐに振動が止まった。
「な、なんでもない」
「今日の純、ほんとえろーい。なんかムラッとくる」
「確かにエロいけど、ダチにムラッと来ないだろ」
勇樹と拓人が何か話しているが、玩具が再び動き出して俺は声を押し殺すので精一杯だ。
「はぁ……ん、ふ」
そんな刺激に耐えている内に、いつの間にか始業式は始まっていて校長が話していた。ニュースの話とか自分の近況とかを交えて話しているが、長すぎる。普段でさえ、長いから早く終わって欲しいと思うのに、今この状況だともっと長く感じて、額には汗が滲んだ。
校長の話す声だけが響く静かな体育館で、玩具の振動音がやけに大きく感じられる。周りに聞こえてたら……と思うと余計に心臓がドキドキした。
「ぁっ……はぁ、ん」
時折、振動の強さを変えられて、身じろぐ度に縄が胸や玩具を刺激して、頭がぼーっとしてくる。隣にいる生徒がさっきからチラチラとこっちを見てくるが、そんなのも気にならなくなってきた。
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