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第96話 (正和視点)
少し体を休めた後、ベタベタになった体を流す為お風呂にきた。
俺の腕の中で、俺の胸に背を預け、幸せそうに湯に浸かる純を見ていると、とても満たされた気持ちになる。
本当は、昨日無理をさせてしまったから、今日は抱くつもりがなかった。純の心身を気遣って、とても優しくしてあげようと思っていた。
だが、昨日はお仕置きに耐えていた可愛い純を前に我慢したし、今日も俺の事を知ろうと一生懸命で、素直に俺の話を聞いてる姿なんて凄く可愛かった。
俺の店がそういう店だと知っているのに、俺のこと大好きで無防備に付いて来るとか。お医者さんごっこしようって半分冗談のつもりで言ったのに、満更でもなさそうな顔してて、昨日抜いておけば良かったなんて後悔した。
行為そのものだって、なけなしの理性で優しくしてあげようと思っていたのに『好きにして』なんて、あんな可愛く言われて我慢できるはずがない。
(……また、意地悪な変態とか思われてるのかな)
実際に意地悪な変態だ、と言われれば否定はできないのだが、そう思われてしまうのは不本意だし少し悲しい。
「じゅーん」
純の肩に顔をうずめ、匂いをかぐとシャンプーの良い匂いがした。
「っ……」
「痛くない? 切れてない?」
お尻を撫でて聞くと純の耳が赤くなる。きっと顔は真っ赤に染まっているのだろう。
「っ……昨日、散々酷い目に合わされたから、あれぐらいじゃ……切れないし」
悪態をついていても俺の腕にすっぽりおさまって離れる気のない純は本当可愛い。面白くてクスッと笑みが零れる。
ついつい意地悪したくなってしまうけど、今日はやめておこう。
(はぁ……後ろでイっちゃって可愛かったなぁ)
今度は射精させないで本当に後ろだけでイかせようかな、なんて思いながらお風呂を出た。
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