125 / 494

第125話 (正和視点)

 中は溶けるように熱く気持ち良い。腰が痺れるような快感に息を詰め、中心もジンジンと痺れて純と一つになったような錯覚を起こした。 「あぁ、ん……はぁ、あっぁん、あぁっ」  律動を始めるとそれに合わせて、可愛い声が響く。後ろから突かれるのが余程良いのか、いつもより声も甘く、体を小刻みに震わせている。  腰を掴んでグチャグチャと中を掻き回し、抉るように突き上げれば、純の中がぎゅっと締め付けてきて持っていかれそうだった。  純の右手を引いてこちらを向かせれば、体勢が辛いのか顔を歪めるが、そのまま触れるだけのキスをして唇を離す。 「こっち向いて」  繋がったまま純の体を優しく反転させて、正常位の体勢をとる。やはり顔が見えないのは寂しい。  純も同じ気持ちだったのか、こちらを向くと嬉しそうに微笑んだので、ゆっくり律動を再開する。  純の片方の脚を上げて内股に吸い付き、チュッと音を立てて離すとそこには俺の印が残った。腰を動かしながら脚の至る所に、キスマークをつけてやる。反対側の脚にも同じようにすると、純は頬を赤くして恥ずかしそうにしていた。 「はぁ、あっぁ、んん」  純の首の後ろに腕を回して抱き締め、そのまま深いキスをして律動を早める。キスの合間に聞こえる鼻から抜ける甘い声が可愛くて、幾度となく舌を絡めた。  唇を離して、追い上げるように腰を動かす。グチュッ、グチャッ、と厭らしい水音に、パチンッと肌が触れ合う音。純の可愛い喘ぎ声が部屋に響いて興奮した。 「あっ、正和、さんっ……すき、だいすき」 「っ……俺も」  トロンとした顔でそんな事を言うからドキッとする。愛おしくてたまらない。一瞬止めそうになった腰をギリギリまで引いて一気に穿つと、お互い絶頂を迎え精を吐き出す。 「愛してるよ、純」  耳元で囁いて、意識を手放しかけている純にキスをすると、ふにゃりと笑って体の力が抜けた。  しばらく純のことを抱き締めて、中からゆっくり引き抜くと白濁液がトロっと零れてシーツを汚す。厭らしいな、なんて思いながら汗で湿った自分の髪をかき上げて、純には俺が着ていたシャツをかけてやる。  散らかった服を持って浴室に向かい、洗濯籠にそれを放って軽くシャワーを浴びた。水気を拭き、下着とパジャマのズボンだけ履いて、二枚のタオルをお湯で濡らす。絞ったそれと、シーツを持って部屋に戻れば、純は俺のシャツを握り締めて幸せそうに眠っていた。  可愛くて愛おしくて胸が高鳴る。思い切り抱き締めたくなるが、ぐっとこらえて、白濁液にまみれた体を温かいタオルで優しく拭いてやった。  身動いだ純の脚や胸元には、俺が残した小さな赤い印があって、それを指でなぞると体をピクリと揺らす。 「ん……」  起こさないようにゆっくり蕾に指を入れて、中を広げると俺のものがとろりと零れてきたので、入口を丁寧に拭いた。純の体を綺麗にしたあと、そっと抱き上げてソファに移動し、手早くシーツ交換を済ませる。  汚れたシーツを洗濯籠に放って、キッチンで水分補給をし、純のためにミネラルウォーターを持って部屋に戻る。  サイドテーブルに置いておけば、夜起きた時でも飲めるだろう。  純のことを抱きかかえて移動し、ベッドで一緒に布団を掛け、明かりを落とす。  純は全裸だけど、まあいいだろう。寝ている人を起こさないように服を着せるのは至難の業だ。それに素肌が触れ合うのはなんだか嬉しい。 「おやすみ」  小さな声でそう言って額にキスを落とし、可愛い純を抱き締めながら眠りについた。

書籍の購入

ともだちにシェアしよう!