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第144話
『ゃっ、やっ、イってるからっ、イって、から吸わな、あぁっ』
『乳首だけで上手にイけるようになったね』
『まさっ、正和さっ、もっと……っ』
(なんか……凄く乱れてた気がする……)
昨夜の痴態を思い出し、羞恥で顔が真っ赤に染まった。誰もいないのに隠すように布団を鼻まで掛ける。
「じゅーん、おはよう」
突然聞こえてきた正和さんの声にビクッと体を揺らし、扉の方を向く。
「お、おはよう……」
こちらに来た正和さんはふわりと笑って、俺の唇に軽くキスをし、髪を梳くように頭を撫でる。目元までニコニコしていて妙に機嫌が良い。
「腰痛いでしょ?」
「……うん」
「そっち向いて」
「何で……?」
「マッサージしてあげるよ」
ほら早く、と言われて仰向けから横向きになると、正和さんがベッドに乗り上げて俺の後ろに座った。腰を優しくさすられて、揉まれれば、温かい正和さんの手に痛みが吸い取られていくような感じがして楽になる。
「気持ちいい?」
「ん……」
正和さんの手が気持ち良くて、再び眠気が訪れた。マッサージが終わる頃には、うとうとして、布団から出たくなくなる。
「今日は学校休む?」
「いく……」
(眠い……布団あったかい……)
「もうちょっとだけ……」
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