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第155話
廊下の突き当たり。今回の文化祭では、この教室は使われていない。すぐ隣の部屋は縁日をやっていて、輪投げや射的なんかをやっている。
正和さんは誰もいない教室の扉をガラガラっと開けると中に入った。続いて俺も中に入ると正和さんが扉を閉める。
ここなら誰もいないし、この格好を見られずに済むから良いかもしれない。そう思ったら、後ろから抱き締められた。
内ももを下から上に撫で上げられて背筋がゾクッと震える。
「ちょっと!」
「しーっ。静かにしないと人来ちゃうよ」
「やめ、やだ……やめろよ」
先程よりも小さな声で訴え、ゆるゆると首を横に振って抗議の意を示すのに、そのまま床に押し倒された。スカートの裾から手が忍び込み、脚をスリスリ撫でられる。
「こんなとこで何考えて……」
「だって文化祭はもう良いんでしょ?」
「違っ、やだ……こんな事するなら文化祭まわった方がまし」
「へえ……じゃあそうする?」
「は?」
今の正和さんがそんなあっさりやめてくれるとは思えない。何か裏があるんだろうか。
そう思った刹那、彼がポケットに手を入れたかと思ったら、ピンク色の玩具を取り出した。正和さんに出会ってからもう何度も目にしているそのローターを見て、床にお尻をつけたまま後ずさる。
しかし、足を掴まれてしまい、それ以上逃げる事はできなかった。スカートを捲られて下着を少しおろされる。
「や、やだ、正和さ――」
正和さんの指が蕾をつつく。ジェルを塗ってあるのか濡れていて、すんなり中に入ってきた指に小さく声を漏らす。
「ぁっ、……っ」
指は中を軽く撫でるとすぐに抜かれて、代わりにローターを押し込まれた。そのまま何事もなかったかのように、下着を穿かされて立たされる。
「じゃあ行こうか」
そう言ったのを合図に、中に入ったローターが震え出す。
「あぁ……っ」
「ほら早く歩いて」
「はぁ、あ……やだ、やだ、とめて、あぁん……っ」
恐らく一番強い振動で、イイトコロを抉るように刺激され、足がガクガク震えた。立っているせいか玩具が強く当たる。
スカートの上から股間を抑えて、へなへなと床に崩れ落ちると正和さんはわざとらしく大きなため息をついた。
「……俺からの誘いは断るくせに、玩具には喜ぶんだ」
何か理不尽な事を言われている気がするが、頭の中は快楽一色に染められて、ただ喘ぐ事しかできない。
「や、だめ、ぃくっ、イく……っ、イっちゃ、あぁあぁん」
スカートを握り締めながら、背を仰け反らせて絶頂を迎え、白濁液でじわりと下着を汚す。
「ぁ、やだ、止めて、とめてっ」
絶頂を迎えても尚、強過ぎる刺激を与え続ける玩具を止めてくれる気配はなくて、必死になって懇願する。涙ながらに訴えるが正和さんはくすりと笑うだけで、やめてはくれない。
「文化祭まわらないの?」
「はぁ、まわんなくて、いいからっ、とめて、正和さんとめて」
正和さんは少し考えるような素振りをすると、リモコンをポケットから出して玩具の電源を切った。
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