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第176話

 ウエストのゴム部分を咥えて軽く下に引っ張る。しかし、正和さんは協力するつもりがないらしく、完全に下ろせる訳ではないので、口を離すとすぐ元の位置に戻った。  何度か繰り返すが上手くいかないので、ズボンの上からそーっと唇で刺激する。キスするように啄んだり、頬ずりするようにしたりしているうちに、少しずつ大きくなってくる。 「っん、ん……っ」  首を傾けてはむはむと横から咥え、目だけで見上げれば、彼は気持ちよさそうな顔をしていた。硬くなってきたそれを口から離し、再び口でズボンを下げる。  ゆっくりと唇を離したら、今度は正和さんの大きくなった男根に引っかかってくれた。同じように下着も下げると、ぶるんと勢いよく彼のものが飛び出す。  まだ直接触れてはいないのにだいぶ大きい。舌先でチロチロと舐めて先端を咥える。 「ふ……んん、ぁ……んんっ」  ジュルッと音を立てて唾液を吸い、頭を上下に動かして正和さんを追い上げる。室内にはジュプ、ジュポ、と淫猥な水音と吐息混じりの甘い声が響いて、なんだか興奮してきた。 「ふ、ぁ……んん」  ソファに置いていた手を、左右それぞれ正和さんの手で包むようにそーっと握られて、ぞくりとする。  優しい仕草に胸がじんわり温かくなって、嬉しくなってしまう俺は、相当おかしくなってるのかもしれない。 「ぁっ……っ」  下半身がビクビクと震えて、射精した時のような何かが出てくる感覚。 「……もしかして先にイったの?」  正和さんの冷たい声音にビクリと肩を揺らして、彼のものから唇を離し下を向く。するとソファにべったりとついた白濁液が目に映った。 (うそ……) 「何でイっちゃったの?」 「俺は……なにも……」 「変だね、純は何もしてないのにイっちゃうんだ?」  揶揄うような言い方に顔がカァっと赤く染まる。 「手、握られたから……」 「握っただけで?」 「っ……嬉しくて、出ちゃいました……」  小さく震える声で素直に告げると、彼は何か考える素振りをして、スーッと細めた目で見下すように俺を見る。 「ふーん。……まあいいや、続きして。お仕置きは後でするから」 「っ……やだ、ごめんなさ、んん」  後頭部を押さえられて、正和さんのものを無理やり口に含まされた。 「んぅ、ふ…んん」  仕方なく弁解の言葉を飲み込んで、正和さんの屹立したものに舌を這わせる。 「零さず飲んでね」  そう言って俺の口腔に勢いよく精を吐き出す。 「うっ」  独特なにおいにえずきながら、なんとかゴクリと飲み込んだ。 「じゃあ、ここも舐めて綺麗にして」  正和さんが指し示した場所は、俺の白濁液が飛び散っているソファ。正和さんのものならまだしも自分のものは飲みたくない。首をふるふると横に振ると呆れたようにため息をつく。 「純が汚したんでしょう? 綺麗にしなよ」

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