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第182話

「はっ、あっぁぁ」 「飛んじゃいそうだね……でもまだダメだよ」  涙を拭うように目尻にキスを落として、優しく微笑んだ彼は棒の持ち手をカチッと回す。 「あぁぁぁっ」 「尿道バイブ、気に入ると思うなあ」  そう呟いて振動し始めたその棒を少しだけ上下に動かす。 「あっ……やら、でる、だしたいっ」 「もう出ないんじゃなかった?」  後ろと前の両方から与えられる内側への刺激に、涙をボロボロ零す。だらしなく開いた口から涎が溢れるのも気にならないくらい、刺激が強くて目の前がチカチカする。  力の入らない腕で正和さんの胸にしがみつきながら、喘いで(もが)いて懇願もままならない。前への刺激のせいか尿意まで襲ってくる。 「あ、らめ、出ちゃう、あっぁ、漏れちゃ……あぁあぁん」  一気に引き抜かれたその直後、とてつもない快感と共に、精液とは違う液体が二人の体とベッドを汚した。後ろの玩具もようやくスイッチが切られて、体の力が抜ける。  透明でサラサラのそれは初めて見た。射精とは違う感覚。どちらかというと、失禁に近い。 「ぁ、ぅ……ごめん、なさい……もらして、ごめなさい」 「可愛い。上手に潮吹きできたね」 「しお、ふき……?」 「そうだよ」  そう言った正和さんはまだ一枚も服を脱いでいない。自分だけが裸で、こんなに乱れているのは何だか凄く寂しかった。 「良い子だからご褒美あげないとね」 「ごほうび……?」 「そうだよ。どうされたい?」  優しく微笑んで首を傾げる正和さん。ゴクリと喉を鳴らして、 「……キス、したい」 「それから?」 「ご主人さまの……いれて」 「俺の何を?」 「っ……ぁ、ぅ、えっと……おちんちん」  僅かに残る羞恥心から小さな声でそう言うと、彼はクスッと笑って目を細める。 「どこに? オスには入れるとこないよね」 (どうしてそんないじわる……っ) 「純?」 「おしりに……し、尻尾とって、いれてください……」 「ああ、そっか。これ玩具だったね」  正和さんは、そう言って尻尾を掴むと、躊躇いもなく、ずるりと引き抜いた。体がビクビクと震えて意識が霞んでくる。  ベッドに仰向けに寝かされて頭の下に枕を入れられて。正和さんがニットとシャツを脱ぐのをどこか遠い意識の中で見つめる。程良くついた筋肉が凄くかっこいい。 (……触りたい)  ズボンと下着も下ろし、俺の上に覆い被さると、優しく頬を撫でて顔を近づけてくる。触れるだけの口付けをしてすぐに離れていく正和さんに、強請るように腕を回すと、彼は困ったような顔をしてはにかんだ。 「ん、ふ……んん」  優しく舌を絡めとられて、胸がじんわり温かくなる。キスに夢中になっていると正和さんのものが蕾にぴたりと押し当てられた。

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