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第202話
「はぁ、あ……んん」
「今日は好きなだけイっていいよ」
そう言って俺から手を離すと自分のネクタイを緩めて床に落とした。彼はシャツのボタンを二つほど外して袖を捲ると、ベッドに乗り上げる。
「ん、はぁ、んん」
啄むような口付けを何度かした後、薄く開いた唇から舌が入ってくる。歯列をなぞるように優しく刺激し、上顎を激しく攻められればゾクッと痺れるような快感が広がった。全身がぐずぐずに溶けそうなくらい甘くて熱い。
「あっ、んん」
舌を絡めとられて。口腔をぐちゃぐちゃに犯されて。彼のキスが気持ち良くて腰が揺れる。
「ん、ふ……んんっ」
体がビクビクと震えて、頭の中が真っ白に染まり、あっけなく絶頂を迎えた。最後にチュッと触れるだけの口付けを落として、ゆっくりと唇が離れていく。
視界には俺の白濁液で汚れたスーツが映って、申し訳ない気持ちになった。
「あ……汚して、ごめんなさい」
「キスでイっちゃったの? 可愛いね」
彼はティッシュを数枚引き抜くと、それでズボンやシャツを簡単に拭う。
「……ちょっと効きすぎちゃったかな」
「なに……?」
正和さんが何か言った気がして尋ねると、彼はふわりと笑った。
「何でもないよ」
ティッシュをその辺に投げ捨てて、俺のお腹をそーっと撫でる。
「怖かったら言ってね」
お腹を撫でていた手はそのまま上にあがり、平らな胸を優しく揉んだ。しばらくそうしたあと、乳首の周りをクルクルと指先で撫で、勃ち上がったそこをクニクニと弄る。
「あっぁ、やぁ……んん」
「気持ちいい?」
「い、い……はぁ、きもちい……っ」
「可愛い。……バイブ、小さいのと大きいのどっちが良い?」
「え……」
「俺はどっちでも良いよ。大きいのにする?」
そう言って見せられたのは超特大サイズで。たたでさえデカい正和のものよりも大きい気がする。そんなものが入るとは思えない。
「あ……小さいのが、いい」
そう答えると正和さんは細長い棒を取り出す。いくらなんでもそれは小さすぎるんじゃないかと思ったら、自身の先端にそっと押し当てた。
「ぁ、それ、だめ……あぁっ」
ゆっくりと侵入してくるそれに体を震わせる。奥まで入ってくるとゾクゾクして涙が零れた。ただの棒なのに気持ちいい。
膝の裏に手を入れられて軽く持ち上げられると、チュッと内ももを吸うようにキスされた。チリリとした僅かな痛みと共に、何度もキスを落として、スーッと細めた目で足の間から見上げてくる。
なんだか凄く恥ずかしい。
目が合って彼はにっこり笑うと、自身の先端から飛び出た棒に触れてくるりと回す。
「ひゃっ、あぁん……っ」
カチッとスイッチを入れられて中が振動し始めると、快感が強すぎて足が強張った。ピンと張った足を優しく撫でられて、振動を続ける中心に熱が溜まる。
身動ぐたびに手首を拘束する鎖が音を立て、変な気持ちにさせられた。
「やぁぁ、も、おかしく、なっちゃ……だめ、だめ」
「そう言ってるうちは、まだ大丈夫だよ」
声音も仕草も触れてくる手もとても優しいのに、やめてくれる気配はない。ビクビクと震えてドライでイく体を撫で回し、胸の先端を口に含む。
「やだ、やぁ、も、も、あぁぁ」
「気持ちいい? もう少し強くしてみようか」
「や、ごめ、なさい……あぁっ、ゆる、許して」
「怒ってないよ」
「じゃ、なん、で……あうう、っ」
チュッ、と唇を重ねて舌を絡め取られ、女みたいに甲高く甘ったるい喘ぎ声は、全て正和さんの舌でかき消された。
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