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第220話 (正和視点)
「ぁ、もう、いいから……正和さんの、いれて?」
小さな声でお願いしてくる純の肌は羞恥の色に染まり、しっとりと汗ばんでいる。まるで媚薬を飲んだかのように熱く昂り震える体。眦に涙を浮かべ、蕩けた顔で「早く」と強請る。
俺が与える刺激にこんなにも感じて息を乱しているなんてたまらなく愛おしい。
たまにはこうしてじっくり可愛がってやるのも悪くない、なんて思いながら純の中から指を抜く。
「じゃあ、俺のも舐めて」
純は体を起こして俺のズボンと下着を下ろすと、大きくなり始めたそれに手を添える。小さな口でパクリと咥えるとチラリとこちらを見た。
自然と上目遣いになるその位置から何度も目線をこちらに向けられたらたまらない。可愛らしい顔に煽られて、昂ったそれは大きさを徐々に増していく。
初めの頃は未経験で、たどたどしかったこの行為も随分と上手くなったものだ。気を抜けば危うくイってしまいそうになる。
可愛らしい純を見ていたら、思わずクスッと笑みがこぼれた。
「おいで」
優しく手を引いて向かい合って抱き合うように俺の上に跨がらせる。ゆっくりと純の腰を落とせば、俺の中心は温かく包まれるように引き込まれた。
「は、あっあぁ……っ」
クリームを指でとり、自分の唇に少しつけると、切なげに声を漏らしていた純は不思議そうな顔をする。
「綺麗にして?」
クリームのついた唇を少し突き出せば、純は恥ずかしそうに顔を赤らめて、目をキョロキョロさせて戸惑った。だが、躊躇いながらも舌を出して顔を近づけてくる純。
(……可愛い)
「っ……ん
チロチロと舌を出して吐息を零しながら俺の唇を舐めてきて、唇の上を何度も滑る舌が少しくすぐったくて目を細める。
純にこんな事をされたらもっと興奮するかと思ったが、思っていたのと少し違った。
なんていうかこう……子犬に舐められているような。あまり官能的な厭らしさを感じられない。
(……下手だなあ)
なんて、思った事を口にしたら純に怒られそうだから黙っておく。俺も舌を出し、唇を舐め続ける純の舌を絡めとると、体をピクリと揺らして俺の背中に腕を回した。
キスをしながら腰をゆっくり突き上げれば、合わさった唇からは甘い吐息が零れる。
「ふ、ぁ……ぁっ、もっと」
「……こう?」
聞きながら深く何度も突き上げてやると、女の子みたいな高い声を上げて、俺の胸にもたれかかった。
「はぁ、そこ、きもちぃ……っ、正和、さん」
素直な反応をする純が可愛くて、喜ばせようといつも以上に頑張ると、純の声が甘えたように蕩ける。
いつもはイヤイヤ言ってるのに、優しくしてやれば素直になるんだなあ、と思っていたら顔を近づけられた。キスを強請る純に微笑んで、優しく口づけてやれば満足そうに目を閉じる。
「あぁ、ぃ、く……イっちゃ、っ」
「……じゃあ一緒にイこうか」
首を左右に振りながらもう限界である事を伝えてくる純の額にキスを落としてそう言えば、純は少し驚いたような顔をする。きっとすぐにイかせてもらえるとは思っていなかったのだろう。
普段そんなに意地悪してたかな、なんて思ったが、今は目の前の可愛い純に集中する。お互い座って抱き合っていたが、押し倒して動きやすい体勢をとった。
追い上げるように腰を何度も打ち付けて、しばらくすると同時に果てる。ピクピクと震える体をぎゅっと抱きしめてキスしたら、純はそのまま眠りについた。
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