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第344話

「ふっ、ぅ……」  玄関に座ったままやっとのことで靴を脱ぎ、部屋に行こうと立ち上がるが、体がぞくりと震えて再びその場に(うずくま)った。  体が疼いて思わず腰を振れば、勃ち上がったソコが服に擦れて、もっと、と貪欲に快楽を求める。我慢できずに股間に手を伸ばすと、いつの間に戻ってきたのか彼は冷ややかな目を向けていた。 「着替えくらいしてきなよ。制服シワになるよ」 「はぁっ、も、くるし……っ」 「触ってもないのにこんなにして……純ってほんと淫乱」  彼の足で自身をぐりぐりされて、そこから電気が走ったみたいに快感が駆け巡り、体をびくびくと震えさせながら息を詰める。 「っ……これ、は、薬のせいで」 「結局、気持ち良ければ何でもいいんでしょ」 「そんな、こと」  彼は俺の前に屈んで視線を合わせると、指先でそこを捏ねまわしながら単調な声で言う。 「薬だけでこんなになって……そんなに良い? もっと飲む?」  ふるふると首を横に振るが、彼はどこから出したのか、小瓶の蓋を開けて俺の口に押し付けた。 「んぐっ……っ」  無理やり口内に流し込まれて、げほげほと咳き込むが、そんなことはお構いなしに俺を立たせる。 「とりあえず、制服部屋にかけてきな。それからいつもの部屋においで」 「はっ、ぅぅ」  全身が火照り、服が擦れただけで体がじんじん痺れて、涙で視界がぼやける。いつもの部屋というのは恐らくお仕置き部屋だろう。また、昨夜のように気を失うことすら許されず、延々と責められるのだろうか。そうだとしても従うほかない。 「……あまり待たせないでね」 「は、い……っ」  だが、動けない。立ち上がって早く着替えなきゃ、と思うのに、耐えるのが精一杯で立てなかった。這い上がってくる快感から逃げるように、壁に爪を立て、背を仰け反らせる。 「ふっ、くう……からだっ、あつい……っ」 「ねえ。壁が傷つく」 「ごめん、なさ……ぁ、はぁっ、たすけ……っ」  壁から手を離すが、床に蹲って動くことができない。先ほど飲まされた薬も効いてきたのか、体が熔けそうに熱く頭がぼーっとしてくる。 「しょうがないなぁ」  彼は面倒くさそうにそう言って俺のことを肩に担ぎ上げた。 「あぅう……っ」  シャツが擦れただけでもこんな刺激なのに、ソコを触られたらどうなってしまうのだろう。 「はぁ……も、むり……っ」 「純、これからだよ」  お仕置き部屋の大きなベッドに下ろされて、ぐったりと倒れたまま、制服のネクタイを解く。息苦しさを感じる程の熱を少しでも楽にしたくて、シャツのボタンを外し始めれば、彼はベルトに手をかけた。腰骨の奥がゾクリ、と期待に震え、下着にじわりと染みを作る。

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