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第346話
「いかないようにリング付けといてあげようか」
そう言って取り出した革製の小さなベルトを目の前でひらひらさせて、目をスーッと細める。
「どうする?」
内壁をぐりぐりと擦られて、強すぎる刺激を逃すようにシーツをぎゅうっと握りしめた。
「あっぁぁ、ぅ、まさ、まさっ……ああうっ」
「俺のこと呼び捨て? 生意気だね」
「ち、違っ、ひゃ…っ、つけてくださっ、あぁあ、はぁっ、だめ、イっちゃ、いっ……っ」
びくん、びくん、と体を震わせて、射精感が込み上げた直後、彼の手によって小さなベルトをそこに付けられた。ギチギチときつく締められて、男根は赤く腫れあがり、ズキズキとした痛みに涙を零す。
「うっ……んぐ」
「ほら、飲んで」
「っんく、んっ……はっ」
小瓶に入った媚薬を無理やり飲まされて、咳き込んだ後、体がカアッと熱くなる。それと同時に息苦しさと、吐き気を感じて胸を押さえれば、彼はその手を退けるように胸全体を撫で回した。
「はっ……あっ、くるしっ、ぃ……っ」
「ふふ、効きすぎちゃった?」
「なんか、いきが……っ」
きゅうっと乳首を抓られて、体をびくびく震わせながら、出さずに絶頂を迎える。意識が朦朧としてきて視界が霞み、体が宙に浮くような浮遊感に襲われて落ち着かない。
「あっぁ、ぅ……っ」
「……困ったな。飲ませすぎた」
体はガクガクと震え、耳鳴りまでしてきて、彼が何を言っているのかよく聞こえない。頬を数回ペチペチ叩かれるが、目を開けていられなくて、すぐに閉じてしまう。
「純。純、しっかりして。じゅーん、ほら起きて。純なら耐えられるでしょ。おーい」
腕をトントンと叩かれて、起きなきゃ、と思うのに薄目を開けるので精一杯だ。そんな俺を見た彼が、どこかへ行ってしまうのが分かって、引き止めようと思うのに、体に力が入らない。
重い瞼をこれ以上開けていることはできなくて、俺はそのまま意識を失った――。
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