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第113話
なんだよ、指だけかよ。
なんて考えたのも束の間。
「んっ、………あ、あぁっ…!」
な……、なにこれ…!?
「ひっ、あ…ッ」
ズブ…ズブリ…ってゆっくり挿ってくる指は、玩具よりも細いハズなのに……
玩具とぜんぜん違う…!
お尻の孔がきゅーって収縮して、指に吸い付いて、中がきゅんきゅんって。離さないよう、誘い込むように、勝手にヒクヒクうねりだす。
「まだローション垂らしてないから、挿れるつもりなかったのに、…ね?」
眉を八の字に垂らして苦笑するあきくんにまさか笑い返せる訳もなく、俺は恥ずかしさにただ唸り声をあげるだけ。
すみませんねヌルヌルの上ユルッユルで!
「十碧のなか、あったかい…。わかる? 僕の指、きゅーきゅー締め付けてくる」
「ゔっ………、わかるけどぉっ…!」
実況やめて! 恥ずかしさで居た堪れなくなるから!!
中に指を埋めたままで、孔の周りにローションが垂らされる。
ひやって感覚が無かったのはきっと、あきくんが人肌にあっためてくれたから。
「痛くない?」
圧迫感が上がったのは、中を刺激する指が1本増やされたからだろう。
「……い…たく…ない……うぅ…」
けど、恥ずかしいっっ!!
ドロドロに愛されて、トロトロに溶かされて……
そんなしあわせエッチを夢見てきた俺だけど、
まさかそれが現実になってみれば、こんなに恥ずかしい気持ちになるもんだったなんて───!!!
もっかい言う。
甘々エッチ、恥ずかしいよぉっっ!!
「ふぁ……っ、あのっ、ぁっ、…ね? ひんっ」
「ん? なあに?」
口から勝手に出ちゃう喘ぎを堪えて呼び掛ければ、あきくんは俺の顔をうっとり見つめてた目を優しく細めて、髪を揺らして首を傾げる。
「あのね……、ぁン…っ、…あき…くっ、……はぅぅ…」
指っ!指の動きを止めて欲しいっ!
視線の元は、相変わらず俺の股越しだしね!
クチュクチュ聞こえるのとか、感じてる顔見られんのとか、それが今まさに解されてる孔越しとかさあ!
「恥ずかしいから、もっと乱暴にしてっ!」
一気に3本突っ込んで拡げて、思いっきり姦通させて!とお願いすれば、あきくんはピクリと眉を動かして。
「だーめ」
グリッ!と中のお腹側を指先で引っ掻いた。
「ひぁぁっ!」
「十碧のことを傷つけたくない。大切にしたいんだよ。乱暴になんて出来る筈がないでしょう?」
「あッッ、うそっ、うそ…っ、ソコっ、らんぼーなの──やぁぁっ!」
「大丈夫。そっと擦ってるだけだから、傷付かない」
「ンッ、んん〜〜っッ」
「乱暴にされたくないのに、してって言ったの? …困った子だなぁ」
煽り過ぎ、ってあきくんが苦笑 った気がしたけど、前立腺をゴリゴリされて涙がブワッと溢れた滲んだ視界の中じゃ、確かめることはできなかった。
ただ、「気持ちいい?」って優しい声で訊かれたから、首を縦にブンブン振って精一杯答えた。
「きもち、いいよぉ…っ」
「ん…。じゃあ、イッていいよ、十碧」
あきくんの、お尻と反対の手が、跳ね上がってピョコピョコ揺れてたち○こを握る。
「あっ、あっ…、やっ、おっぱいもぉっ」
「ん…、おっぱいも、かぁ…。手が余ってないんだけど、口でシてもいい?」
「くちっがいっ…、ぁん、もっ……おっぱい舐めてぇ…っ」
「ふふっ、かわいい…」
「あ…、っん、──あぁッッ……!!」
中の気持ちいいトコをグリグリされて、グチョグチョのち○こを扱かれて、乳首をジュッっと吸われた瞬間───
限界を迎えた快感の前に、俺の体は激しく撓りながら今日何度目かの大分薄くなった白濁を吐き出した。
きもちいい……なにコレ、無茶苦茶きもちいい………
入口も中もジンジン痙攣してる。
体もビクビク震えて、きもちいい以外なんも考えらんなくて………
「………あっ…!」
指がきゅぽんと引き抜かれた瞬間、体が跳ね上がった。
今のでまた軽くイッちゃったみたいだ。
もう先っぽからは、トロトロ先走りしか出なくなってるから、外から見ただけじゃ分かんないかもしれないけど。
「あきくぅん…」
もじもじ腰を揺らしながら、両手を伸ばしてキスを強請る。
「十碧、……うん」
やさしく俺を見つめながら頷くあきくん。
目を瞑って、唇に触れる感触を待つ。
キスされたらまたイッちゃうかな…なんて。えへへ。
「………えっ?──ぃやっ、まっ…!」
だけど、それが当たった場所は上じゃなくて下の口で、それも唇の柔らかい感触なんかじゃなくて硬くそそり勃った熱いもので───!
「あ…っ! やだっ、まだイッて──ああぁぁーッッ!!」
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