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プレゼント

「ちゃんと話した?」 「話せなくて…怖くて…わかってるんです…茜がよそよそしくなったこと…きっと茜は優しいから…情で一緒にいてくれるんだって…茜はモテます。俺なんか沢山いる内の1人でしかないはずなんです…だから…離してあげないと…」 「ねぇ。さなえくん」 「はい」 「本当にそうなのかな?俺はそんなんじゃないと思うよ。そんなんだったらこんなに長く一緒にいないんじゃないかな…俺は茜くんに会ったこともないしハッキリとは言えない。本当にただの思い過ごしだったら君は…」 「茜は優しいから…」 「ちゃんと話してみな。それからでしょ?これきっかけで話せることもあるかもしれない。君の思いを込めて作ってごらん?最悪なこと起きる前にやめてしまわない方がいいよ。絶対に後悔するから」 璃人さんに言われ頷き作業にかかった。 感謝を込めて…愛情を込めて… 出来は自分でも上出来だと思える 渡そう…明日帰ってきたら渡そう… 出来上がった頃に美空さんも部屋から出てきた。 酷い顔をした俺を見て璃人さんを攻め立てていた 「違いますよ!美空さん。璃人さんは話を聞いてくれた。それだけですよ」 「ほんと?何もされてない?」 「はい」 「もう…美空くん酷いなぁ…仮にも俺恩人なのに」 「恩人…?」 「昔色々あってね」 「そうなんですね」 美空さんとマンションを後にして食事をして帰ることになった。 「俺この辺あまり来たことないです」 「なら俺のおすすめのとこでいい?」 「はい」

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