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真実
茜が俺と璃人さんの分のお茶を用意してくれて向かい側に座り璃人さんは俺の隣にいた
「で?さなえ。どういうこと?」
少し冷静になった茜から話し始めた
「茜は最近は目も合わせてくれなかったし話しも上の空で聞いてるか聞いていないかわからなかったし…距離だって離れていて…だから…もう俺のことただ情で一緒にいるだけでもう他にいるんだって気付い…」
「はぁ?お前何…」
「茜くん。少し待って。ちゃんと最後まで聞いて。」
「はい…」
茜が璃人さんに制されて大人しく椅子に座り直す
「そう思っているときにホテル街に向かう道でお前が誰かと幸せそうに寄り添って歩いているの見かけたから…あんな笑顔…俺最近はいつみたかわからないくらい見てなかったし…お前は優しいから俺に別れたいって言えないんだって思ったら俺から別れる話をした方が良いって思って…だから…だから…あの手紙と箱と鍵を置いていった」
「で?茜くんの言い分は?」
「取り敢えずあなたはさなえのなんですか?」
「俺?箱ってあの時のやつ?」
「はい」
「箱の中身見た?」
「見ました」
「うん。その工房の人だよ。茜くんが最近元気ないしいつも側にいてくれている君にプレゼントしたいってさなえくんが作ったやつ。その作り方を教えているのが俺の仕事。そこに美空くんと来てくれたのが最初の出会いだよ」
「そんな人の車に何故さなえが?」
「さなえくんがこの家を飛び出して来たときにたまたま見掛けて泊めてた。ここに帰れないっていうし君と関わりのあるところには行けないって言ってたから。」
「それで?さなえに好意でも持ちました?欲しくなりました?」
「そう見える?」
「はい」
「そう。さすがだねぇ。俺は一方的にさなえくんに思いを寄せた。これは事実だよ」
「で?」
「何?関係持ったとか持ってないとかの話し?」
「はい」
「寝たよ。同じベッドでね」
「…そうですか。で?さなえ」
「何?」
「この人に好意持った?」
「は?」
「茜くん。君さ、さなえくんの話し聞いておきながら自分のことは話さないの?そりゃあさなえくんだって疑うよね?ちなみに一緒のベッドに寝ただけであって体の関係はないからね。」
「そうですか。」
「茜くんはどうなの?本当に他にできたの?」
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