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蒼人side 「おはよぉ。蒼」 「はよ。」 俺の両親は自慢じゃないけど二人とも美人だ 特に母であるさなえは普通の女より綺麗だと思う。 でも無自覚…心配でたまらない… それなのに可愛くない態度を取ってしまう… 父が母を溺愛しててこっちが恥ずかしくなる 「ねぇねぇ家に行っても良い?」 「だめ」 「えぇ!いいじゃん!!さなえさんに会いたい!」 こうやって母に会いたがるやつも少なくない 「仕事だから」 母は高校教師。父は研究員 母は赴任している学校でも変なやつに目をつけられることも多い。 母は年齢よりも若く見えるからか相変わらず告白される回数も多い。 それをわざわざ父に報告はするけれど 「物好きだねぇ。平凡な俺に告白なんて…」 なんてことを呟く。父は苦笑するしかないみたい… マジでふざけんな…こっちの身にもなれよ… 「ねぇねぇ!」 「は?」 「君、木築 蒼人くんだよね」 「そうですけど?」 ネクタイの色から例の話だと察する 「ちょっと付き合ってくんない?」 「嫌です。用があるならここで良いでしょ?」 「そうだねぇ。あのさ時期生徒会長君だから」 「お断りします」 「これは学校の決まりなの。わかってるでしょ?」 「それは伝統なだけで校則で縛られているわけではないでしょ?他に適任者いるでしょ?」 「ん~相変わらず頑固だねぇ…」 「俺には統率する能力などありませんから」 何度も生徒会関係の人がそう言ってくる。 両親に似たのか俺は対して勉強しなくても常にトップの成績出し運動もできる。 周りが俺のことを王子だと言ってるのも知ってるし告白されたことも数知れない。 ただ俺は全くそういうことに興味もなく生徒会長なんていう責任の大きいことなんてしたくない。 要はだらだらと生活したいってこと。 好きなことだけやってぼんやり生きていきたい。

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