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御木本の家に連絡をいれる。 今の状態を掻い摘んで説明をする。 一度会いたいということだったからそのまま俺は母と父、そして、御木本を連れて会いに行った 御木本の前で何があったのか話すのは気が引けたからそれを両親に任せて俺達は御木本の部屋にいた 御木本の部屋は綺麗に片付いていてスポーツ関連のものが整頓されていた 「御木」 「ん?」 「おいで」 ベッドに腰掛け御木本を足の間に座らせ抱き締める 「蒼?」 「ねぇ瑞季」 「っ…」 名前を呼ぶと耳まで真っ赤にして振り 「なっ…名前…」 「嫌?俺に呼ばれるの」 「嫌じゃない…よ…」 まずは呼び方から。あいつに呼ばれていた呼び方で呼ぶ。 「瑞季…」 呼びながら抱く力を強める 「蒼…どしたの?」 「何でもない。ただ…瑞季にキスしたい。だめ?」 瑞季の心臓の音が早くなる。 「蒼…何で?」 「ん?したくなった…だめ?」 「いいよ…」 啄むようなキスから徐々に深くしていく。 「んっ…」 「ごちそうさま」 息を荒くした瑞季は可愛い 「あのさ…蒼」 「ん?」 「藍瑠と付き合ってるの?」 「付き合ってないよ。藍は弟みたいな感じ。危なっかしくてほっとけないかな」 「好き?」 「好きか嫌いかで問われたらそりゃあ好き。でも特別な意味はないよ」 「あの…蒼…」 「なぁに?」 耳朶を擽るように囁く 「あの…俺と…付き合って下さい」 「ふふっ…可愛い告白だね。いいよ。付き合おっか?」 「え?ホントに?」 「え?冗談なの?俺からかわれた?」 「ちがっ!!俺…前から蒼のことが好きだったんだ」 「そうなの?」 「でも俺…男だし…藍瑠みたいに可愛くないし…だから…」 言葉を途中で遮るように噛みつくようにキスをした 「瑞季は可愛いよ。俺の前だけでそんな顔してね?心配になっちゃう」 真っ赤に染まる顔を両手で覆う姿が、可愛い。 付き合ってたら本当に好きになるかもしれない。今はまだ…俺の本音は秘密…

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