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二人は今俺たちの目の前で土下座をしている。 あのあと父が何をしたのかは知らないが猛省しているようだ。 しかし彼らのしたことは許されない 「瑞季…」 「佐藤。瑞季が怯えるから呼ばないでくれる?」 「俺…」 「いくらお前が瑞季のことを好きだからといったってやっていいことと悪いことの区別くらいついただろ。それなのに…」 何も言えない二人。 「ねぇ。瑞季…こいつらどうしたい?」 「…ない…」 消え入りそうな声で囁く瑞季… 「わかった…もう…お前らに会いたくないって」 「…わかった…ごめん…」 まだ床に座り込んでいる二人を置いて教室へ戻ろうとしたが瑞季の震えが止まらなくて… そのまま瑞季の手を引き別の空き教室へ向かった。

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