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藍瑠side
「圭くん」
「ん?」
今俺は圭くんにお願いして圭くんの足の間に座らせてもらって後ろから抱き締めてもらってる
圭くんに触られても平気だ…
「圭くん」
「なぁに?」
「圭くんは怖くない…」
「ふふっ…良かった」
圭くんは優しく髪を撫でてくれる
「圭くん」
「ふふっ…甘えん坊さん。藍…可愛い…」
「圭くん…キスしてみて?俺に」
「え?それは…」
「ダメかな?」
「わかった」
圭くんは俺を自分に向ける。膝の上に乗せたままコツンと額を合わせその後頬に口付けてくれた
「怖くない?」
「うん。平気」
恥ずかしくて顔を圭くんの胸にグリグリと押し付ける
「あーい。…顔をあげて?」
そろそろと圭くんをみあげると圭くんも真っ赤になっていた
「圭くん…今度はここに…して?」
自分の唇を撫で圭くんを見詰める
「…っ…そんなおねだりどこで覚えたの…もう…」
チュッと啄むようなキスをくれた
「圭くん…もっと…」
唇にされても怖くなかった…だからもっとと強請る
「あーい。これ以上はダメ。止まれなくなっちゃう」
「いいよ…」
「やーだ。藍の嫌がることしたくない」
押し問答を繰り返したけれど結局圭くんは俺を抱き締めたまま一緒に眠ることだけは了承してくれた。
少しだけ高めの圭くんの体温と心地よい鼓動で数日ぶりに朝までゆっくり眠っていた
あの日から何度も何度も夜中に目が覚めていたから
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