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藍瑠side
今日もオープンからラストまで予約で一杯だ
「おはようございます」
時間関係ないこの挨拶にももう慣れた
オーナーの部屋へ挨拶へ行き自分の部屋に向かう。
「あれ?この時間は…真琴さんのはず…何で…ミサトさん?」
「真琴がねぇ。急なお仕事入っちゃって。今日ロングでいれてたでしょ?」
「えぇ。」
「その時間を他に回すくらいなら俺にいけってさ」
「変な真琴さん」
「ねぇねぇ。麗ちゃん」
「はい」
「真琴のことどう思ってるの?やっぱりただの客?」
「というと?」
「ん~…お客さんとしてじゃなく一人の男としてどう思ってるの?」
「憧れの大人の人です。俺は世間をよく知らない。でも真琴さんの立ち振舞い、言葉の一つ一つが出来る大人って感じで憧れます」
「ねぇ。もしさ真琴にさここを辞めて自分の恋人になって欲しいって言われたらどうする?」
この人は急に何を言い出すのだろう?自分が恋人なはずなのに
「あ。俺と真琴は幼馴染みなだけで…あぁ…セフレでもあるけど恋人とかじゃないよ?」
「でも…あなたは真琴さんのこと…」
「ん~…ほっとけないだけだよ。真琴はね変に真面目だし苦労人だし社員のためなら無理だってするし。あいつのスケジュール地獄だからね。寝る間もないくらい働いちゃうの。俺がスケジュール管理しないと。そんな真琴が初めて本気で好きになれた人が現れた。それが君なんだよ?」
「え?」
「あ…内緒って言われたのにやっちゃった」
悪戯に笑うミサトさんは可愛い
「俺は…もしそれが本当だとしても真琴さんの恋人にはなりません」
「はぁ…やっぱり?君さ好きな人いるでしょ?」
「はい…」
「だよねぇ…真琴もそれ気付いててさぁなかなか踏み出さないんだよね…ねぇ。麗ちゃん。その人のことずっと想い続けるのって苦しくないの?だって…叶わない相手なんじゃない?ていうか君が諦めちゃってるよね?まだ動かないで迷っちゃってる…違う?藍瑠くん」
「…え?…何で…」
「ごめんねぇ。色々調べさせてもらった。うちの社長さんが変なのにうつつ抜かしちゃ困るから」
「…」
「…木築…蒼人くん…でしょ」
「なっ…」
「ふふっ…いいこと教えてあげる。蒼人くんはねぇ今でも君を探しているよ。理由は…わかるよね?」
「知らない…そんなの…わかんない…知らない…」
「いつまで逃げるつもり?」
これまでと全く表情と声色の違うミサトさんに息を飲む
「お前がそんなうじうじしてる間に動いてる奴がいるんだよ。何も願わないなら直接蒼人くんに会って告げればいい。君がちゃんと突き放してないから彼のいろんな道が閉ざされてるんだよ。あの子はまだ君に縛られたままだ。このままじゃ一生を棒に振るかもよ?あんなに見た目も家柄も性格も頭もいいのに。勿体無い。こんなうじうじうじうじしたつまらないお前に縛られて人生損してる。バカだよね」
「蒼はバカじゃない!!蒼は…蒼は…」
「ならさどうにかしてくれない?じゃないと真琴のためにならない。お前の事ばかりで最近は他のことがおろそかになっていていい迷惑なんだ。いい加減にしてくれ。早くその子をどうにかして真琴を諦めさせろよ。その子だけじゃなく真琴や真琴が雇っている者まで壊す気か?お前は悲劇のヒロインになりたいのか?お前を…壊してやるよ…」
急に始まった乱暴なプレイに涙が溢れた
「くたばんなよ。楽しませろ」
時間一杯可愛がられぐったりとしてしまう
「よく考えろ。くそガキ」
次のお客さんに備えるためにシャワーを浴びる…俺のせいで…そんなの…知らない…でも…
ミサトさんは俺を抱いているときすごく苦しそうな目をしてた…ただの幼馴染みって言ってるけど…あんなに…真琴さんのこと思ってる…
イヤと言うほど体に流れ込んできたミサトさんの真琴さんへの熱い気持ちに当てられて苦しくてたまらない…
そうだよね…俺は逃げてるだけ…
その後はしっかり仕事をこなし一日を終えた。
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