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真琴side
「…できるか…わかりません…だから…お時間をいただけませんか?」
「う~ん…わかった。10日…10日だけ時間あげる、出来ても出来なくても連絡してね」
「わかりました…」
そういって佐藤くんと別れきっちり10日後佐藤くんから連絡が入った
「伝えました…チケットが取れているのであればおそらく明日の便で蒼人がそちらに向かうはずです」
「流石木築くんだね。行動が早い…」
「それが…蒼ですから…それと…瑞季と話せました…瑞季に笑いかけてもらえました…ありがとう」
「そっちは俺たちは何もしてないよ。ただ御木本くんがいい子なだけだよ」
「でも…きっかけはあなたがくれたから…」
「頑張ったね…佐藤くん。また仲良くなれるといいね」
よかった…ちゃんと伝わった…もしかすると男に足を開く仕事ってことで嫌悪されてしまうかもしれないと多少は思った。
もしそうなれば…付け入る隙も生まれるかもしれないと考えたのも事実。
今の麗ちゃんの状況をわかった上で会いに来ると言うのは…そういうこと
「敵わないな…」
「お前のそういうとこ好きだよ。真琴。慰めてやろうか?」
「うるさいよ…それは…二人が再会した後に…しろよ」
「おぅ…。慰めさせてくれんの?
やぁりぃ…久々に俺が抱いてやるよ。お前の心の隙に入ってやろうと思ったけど少しお預けねぇ」
「…ミサト…ありがとう」
「なに?どしたのぉ?真琴。怖い怖い」
「何とでも言えよ…愛してるぜ。ミサト」
「えっ?えっ?大丈夫かぁ?キャラ変してるよぉ」
二人で笑いながら時を過ごした
明日になれば麗ちゃんはきっとこの仕事を辞める決意をするだろう
寂しいが初めて好きになった子…幸せになって欲しいと思う。
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