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「…ふふっ…よかった」
急に柔らかい表情になり頬笑む真咲さん。
「あの…」
「藍瑠くんのことちゃんとわかってるね。そうだね。藍瑠くんは…ここでは無理をしてる…ということにも本人は気付いていないけど。藍瑠くんは自分のことなんてどうでもいいって思ってる。これもまた本人はいまだにそう感じてるなんて思ってもいないだろうけどね…昨日ねあの子を俺は解雇した」
「え?」
「今日中に寮を出ていってもらうことになってる。そこに藍瑠くんを思っている人を向かわせてる。君も行くかい?」
「はい」
「そこで藍瑠くんが相手を選んだら諦めて。君の手を取ったらそのまま連れていってくれていいよ。最後は藍瑠くんに決めてもらって。俺が寮まで案内するよ。ついておいで」
そう言い立ち上がる真咲さんを追う。
ビルの裏手にある大きなマンションの一室に通された
中では忙しなく動き回る人の気配を感じた
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