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何でお前なんか…14

凩side 雨が生きてた…覚えてはいないけれど生きていてくれた…それがたまらなく嬉しい 久し振りに感じた雨の香りに安堵した… 本当は元の姿を晒すのは怖い…でも…何か…1つでも一緒に過ごした時を思い出して欲しい… どうしようもなく壊れそうなときに抱き締めてくれたこと… マコが欲しくて欲しくて堪らなくてマコの代わりに雨を抱いたこと… 雨の気持ちに気付きながら知らない振りをして冷たくあしらっていたこと… 仕事で詰まったとき差し伸べてくれた大きな手… 雨がいたから…会社は大きくなったし…マコと再会できた… そして…また昔のようにお互いで支えあえる関係に… 全ては無理かもしれない…でも… 久し振りに見る己の本来の姿。 この髪が嫌いだった…この瞳の色が嫌いだった… これでなければきっとあんなに苦しい思いはしなかった でもこれがあったからマコやミトや雨に出会えた… 雨はこれが好きだと言ってくれてた… この方が俺らしいって言ってくれてた…心が清い僕には真っ白なこれが似合うって…だから… お風呂を出て服を着る。 脱衣場の向こうに雨がいる… ゆっくり扉を開ける。 「…っ…」 雨が息を飲むのがわかった 「雨…これが僕の本当の姿だよ。あそこから出てからはお前にしか見せられなかった…覚えてないはずなのにどこか恐怖に怯えていたのだろうね…」 「綺麗…貴方らしいです…」 「ふふっ…相変わらずだね。雨。記憶なくても言うこと同じだ…この姿がいい?」

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