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それから目まぐるしく時は過ぎた。
緋色が来て数日。緋色は向こうへ先に戻った。
緋色が向こうへ戻り数ヶ月。今日は久しぶりのオフ。あの人に会うことになっていた
「久しぶり!!萌葱」
あのときよりいくらかふっくらした空雅。そのとなりには綺麗なパートナーが寄り添っていた
「お久しぶりです。清澄さん」
「元気でしたか?木築さん」
「はい。」
「萌葱!最近頑張ってるね!前よりもっとカッコよくなった!」
「ふふ…ありがとう。あのときは…本当にごめん」
「ううん!いいの。僕もごめん。あんな言い方して…あのね。…あ…八尋さん…ごめん!少し2人で話してきても?」
「うん。構わないよ」
「ありがとう」
背伸びして清澄さんの頬に唇を寄せる空雅の姿に思わず笑みがこぼれた
良かった…空雅が幸せそうに笑ってる…相手が彼で良かった…
「萌葱。あのね。僕は君のこと好きだったよ。これは本当。出会ってお店何度も使ってもらっている内に君に惹かれていたの。でも…君の心は僕のところに来ることはなかったよね」
「…ごめん」
「ふふ…でもね。僕も謝らないと…萌葱と一緒にいるとね八尋さんならこうするなぁとか考えたりしちゃってた。萌葱のことが大好きなはずなのにどうしても…僕も八尋さんが忘れられなかったんだろうね。あのときの僕は気がついていなかったけれど…緋色さんが来たとき全てが府に落ちた。あぁ。そっか。僕も萌葱も本物の恋を諦めててお互いの傷を舐めあっていただけなんだなぁって。って自分でも何言ってるかわかんないけど…でもね。萌葱。あの一年がなければ今の僕たちはなかった。あれがあったから僕たちは生きてこられたんだよね。あのときは確かにお互いがお互いを必要としてた。傷を癒すためにとても必要な時間だったんだって。ねぇ。萌葱。君はこれから大変な生き方をしないとならないかもしれない。でも忘れないで?萌葱が萌葱でいる限り必ず光は差し込んでくるから。僕はどんなときでも萌葱たちの味方でいるから。だから!ちゃんと自信もって前見て生きて!僕から言われなくても萌葱は大丈夫だろうけど敢えて言わせてもらうね。萌葱本当にありがとう…萌葱…幸せになって…自分のことも愛してあげて…お願いだから…これからもずっと笑っていて?」
「…空雅…ありがとう。少しだけ抱き締めていい?」
「ん…」
久しぶりに思い切り空雅の香りを吸い込む。
ねぇ。空雅…君に出会えて良かった…君のこと大好きだった…緋色のと形は違うけれどそれは紛れもない真実だった…空雅…ねぇ…君もこれからも幸せに笑っていてね?俺も空雅の味方でいるから…大好きだよ…空雅…
それから戻ってきた清澄さんに空雅のことをお願いして別れた
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