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結局変わらない日常

結局その日茜が寝付くまでずっと髪を撫でて帰る頃にはもう外は真っ暗だった。 念のため明日の朝の分の食事を用意して昼は弁当でも作っていってやろうと思っていた 「もしもし。蓮華。ごめんな。連絡できなくて」 自宅に戻りスマホを確認したら蓮華から心配する連絡が来ていた 「大丈夫だったのか?」 「最近食事も睡眠もろくにとってなかったみたいで。一応飯食わせて寝せてきた」 「そっか。まるで母親だな」 「そうだな」 「なぁさなえ」 「ん?」 「木築のさお前への気持ちってさ…」 「ん」 「…本当にただの幼馴染みとしての感情だけなのかな?」 「ん~…また違うかも。子供の独占欲的なもの?あいつ誰とでもすぐ仲良くなれるけど昔はそんなじゃなくて…多分俺に合わせてそうなった?俺もよくわからん…」 「お前さ…木築いたからこれまで無事でいたのかもな…」 「は?」 「いや。俺は木築と話したことはないからはっきりとは断言できないんだけどさ…お前なんか危ういんだよな…」 「それってどういう…」 「まぁ俺もわかんないし…今度木築と話してみたいかも」 「茜だから別にそれくらいいいと思うけど」 「…だといいな」 「んならまた明日」 「おぅ。またな」 蓮華が何を言いたいのかはさっぱりわからない

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